建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第52回(令和4年度(2022年))
問71 (空気環境の調整 問71)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第52回(令和4年度(2022年)) 問71(空気環境の調整 問71) (訂正依頼・報告はこちら)

空気調和設備に用いられる熱交換器に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 回転型全熱交換器は、仕切り板の伝熱性と透湿性により給排気間の全熱交換を行う。
  • 空気−空気熱交換器は、主に外気負荷の削減に用いられる。
  • 代表的な空気冷却用熱交換器としては、プレートフィン型冷却コイルがある。
  • ヒートパイプは、構造・原理が単純で、熱輸送能力の高い熱交換器である。
  • プレート式水−水熱交換器は、コンパクトで容易に分解洗浄できるという特徴がある。

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この過去問の解説 (1件)

01

回転型全熱交換器は、仕切り板の伝熱性と透湿性により給排気間の全熱交換を行う。
これは不適当です。回転型は、回転する蓄熱体が熱と水分を吸収・放出する仕組みで働きます。固定された仕切り板の透湿で交換するわけではありません。

選択肢1. 回転型全熱交換器は、仕切り板の伝熱性と透湿性により給排気間の全熱交換を行う。

不適当です。 回転型(エンタルピー回収型)は、ハニカム状の蓄熱体が回転し、排気側で熱・水分を一時的に保持→給気側で放出して全熱交換を行います。固定の仕切り板(透湿膜)を隔てて行う方式は、静止形(固定式)全熱交換器の説明です。

選択肢2. 空気−空気熱交換器は、主に外気負荷の削減に用いられる。

適当です。 排気のエネルギーを外気(給気)に移すことで、外気の加熱・加湿/冷却・除湿の負荷を低減します。

選択肢3. 代表的な空気冷却用熱交換器としては、プレートフィン型冷却コイルがある。

適当です。 空調機の冷却コイルは、フィン付き管(プレートフィン)が一般的です。伝熱面積が大きく、空気側の熱交換に適しています。

選択肢4. ヒートパイプは、構造・原理が単純で、熱輸送能力の高い熱交換器である。

適当です。 パイプ内の作動液の蒸発・凝縮受動的に大きな熱流を運べます。可動部がなくシンプルです。

選択肢5. プレート式水−水熱交換器は、コンパクトで容易に分解洗浄できるという特徴がある。

適当です。 ガスケット式プレート熱交換器高い伝熱性能・小型で、分解してプレートを洗浄しやすい構造です。

まとめ

全熱交換器には回転型と固定式(静止形)があります。

回転型回転する蓄熱体による吸着・放熱で熱と水分をやり取り。

固定式透湿性の仕切り(全熱素子)をはさんで拡散・伝熱
この違いを押さえると、本問の「回転型=仕切り板で透湿」という記述が誤りだと判断できます。

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