建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第52回(令和4年度(2022年))
問73 (空気環境の調整 問73)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第52回(令和4年度(2022年)) 問73(空気環境の調整 問73) (訂正依頼・報告はこちら)

吹出口に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
  • ふく流吹出口は、他の吹出口に比べて誘引効果が高く、温度差や風量が大きくても居住域にコールドドラフトが生じにくい。
  • 軸流吹出口の吹出気流は、拡散角度が大きく、到達距離が短いのが特徴である。
  • 線状吹出口は、主にインテリアゾーンの熱負荷処理用として設置されることが多い。
  • 面状吹出口は、放射冷暖房の効果が期待できない。
  • 線状吹出口は、吹出し方向を調整できない。

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この過去問の解説 (1件)

01

吹出口の種類と特徴

ビルの空調には「吹出口」というしくみがあります。
これは、空気を部屋に送り出すための装置です。
吹出口にはいくつかの種類があり、それぞれの特徴を知ることで、どんな場所に向いているかが分かります。

 

ふく流吹出口(空気を広げながら送る)
空気を広げながら送り出すので、誘引効果が高く、コールドドラフトが生じにくくなります。
温度差や風量が大きくても、居住域に冷たい風が直接当たりにくくなります。

 

軸流吹出口(まっすぐ強く送る)
空気をまっすぐ強く送り出すので、拡散角度が小さく、到達距離が長くなります。
遠くまで空気を届けることができます。

 

線状吹出口(細長く空気を送る、吹出し方向を調整できる)
主にインテリアゾーンの熱負荷処理用として設置されます。
部屋のデザインに合わせて設置されることが多いです。

吹出し方向を調整できるので、空気の流れをコントロールしやすくなります。

 

面状吹出口(広く空気を送る)
広い範囲に空気を送り出すので、放射冷暖房の効果が期待できます。
部屋全体を均一に冷暖房することができます。

 

最も適当な選択肢

✅ 「ふく流吹出口は、他の吹出口に比べて誘引効果が高く、温度差や風量が大きくても居住域にコールドドラフトが生じにくい。」
ふく流吹出口は、空気を広げながら送り出すため、誘引効果が高く、コールドドラフトが生じにくいため、この選択肢が最も適当になります。

選択肢1. ふく流吹出口は、他の吹出口に比べて誘引効果が高く、温度差や風量が大きくても居住域にコールドドラフトが生じにくい。

🎯正しいです。

 

ふく流吹出口は、空気をうまく混ぜるので、寒い風が直接当たりにくくなります。
空気を巻き込んで広げるので、部屋の温度が均一になりやすくなります。
寒い風が直接人に当たる「コールドドラフト」が起こりにくくなります。

選択肢2. 軸流吹出口の吹出気流は、拡散角度が大きく、到達距離が短いのが特徴である。

❌ 誤りです。

 

軸流吹出口は、まっすぐ遠くまで風を送るタイプです。
拡散角度は小さく、風が広がりにくいです。
到達距離は長くなります。(短いわけではありません。)

選択肢3. 線状吹出口は、主にインテリアゾーンの熱負荷処理用として設置されることが多い。

❌ 誤りです。

 

線状吹出口は、窓の近く(ペリメータゾーン)に設置されることが多いです。
窓際の寒さや暑さを調整するために使われます。
インテリアゾーン(部屋の中央)ではなく、窓の近くが多いです。

選択肢4. 面状吹出口は、放射冷暖房の効果が期待できない。

❌ 誤りです。

 

面状吹出口は、放射冷暖房に使われることが多いです。
天井や床から広く空気を吹き出すので、快適な温度を作りやすくなります。
放射冷暖房の効果が期待できます。

選択肢5. 線状吹出口は、吹出し方向を調整できない。

❌ 誤りです。

 

線状吹出口は、内部の風向ベーンで吹出し方向を調整できます。
風の向きを変えられるので、快適な空調が可能になります。

まとめ

✅ 最も適当な選択肢は「ふく流吹出口は、他の吹出口に比べて誘引効果が高く、温度差や風量が大きくても居住域にコールドドラフトが生じにくい。」になります。
✅ その他の選択肢は、吹出口の特徴として誤った記述が含まれています。

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