建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第52回(令和4年度(2022年))
問78 (空気環境の調整 問78)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第52回(令和4年度(2022年)) 問78(空気環境の調整 問78) (訂正依頼・報告はこちら)

汚染物質とその濃度又は強さを表す単位との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
  • 二酸化窒素 ――――― ppb
  • ダニアレルゲン ――― ng/m3
  • 浮遊真菌 ―――――― CFU/m3
  • 臭気 ―――――――― cpm
  • エチルベンゼン ――― μg/m3

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この過去問の解説 (1件)

01

汚染物質とその単位の関係

空気の中には、目に見えない汚れ(汚染物質)が含まれていることがあります。
これらの汚れを測るために、それぞれの物質に合った単位が使われます。

 

二酸化窒素(NO₂) ― ppb(parts per billion)
二酸化窒素は、車の排気ガスなどに含まれる汚れです。
とても小さな量を測るために、ppb(10億分の1)という単位が使われます。

 

ダニアレルゲン ― ng/m³(ナノグラム毎立方メートル)
ダニのアレルゲン(アレルギーの原因になる物質)は、空気中にとても少しだけ含まれます。
そのため、ng/m³(ナノグラム=10億分の1グラム)という単位で測ります。

 

浮遊真菌 ― CFU/m³(コロニー形成単位毎立方メートル)
空気中に浮いているカビ(真菌)は、CFU/m³という単位で測ります。
これは、カビがどれくらい増えるかを表す単位です。

 

臭気 ― cpm(カウント毎分)
臭いの強さを測るときに、cpm(カウント毎分)は使われません。
臭気は通常、臭気指数や臭気濃度(OU/m³)で表されます。

 

エチルベンゼン ― μg/m³(マイクログラム毎立方メートル)
エチルベンゼンは、塗料や接着剤などに含まれる化学物質です。
空気中の濃度を測るために、μg/m³(マイクログラム=100万分の1グラム)という単位が使われます。

 

最も不適当な選択肢

「臭気 ― cpm」
臭気は通常、臭気指数や臭気濃度(OU/m³)で表されるため、cpm(カウント毎分)は適切ではありません。
このため、この選択肢が最も不適当です。

選択肢1. 二酸化窒素 ――――― ppb

🎯 正しいです。

 

ppb(parts per billion)は、空気中のガスの濃度を表す単位です。
二酸化窒素(NO₂)は、大気汚染の指標としてppb単位で測定されます。

選択肢2. ダニアレルゲン ――― ng/m3

🎯 正しいです。

 

ダニアレルゲンは、空気中の微量なアレルゲン物質を測定するため、ng/m³(ナノグラム毎立方メートル)が使われます。

これは、非常に小さい量を測定するための単位です。

選択肢3. 浮遊真菌 ―――――― CFU/m3

🎯 正しいです。

 

CFU(Colony Forming Unit)は、微生物の数を測定する単位です。
空気中の浮遊真菌の濃度を測定するときに使われます。

選択肢4. 臭気 ―――――――― cpm

❌ 誤りです。

 

cpm(counts per minute)は、放射線測定などに使われる単位であり、臭気の強さを表す単位ではありません。
臭気の測定には「臭気指数(OU)」や「官能試験法」が使われます。
そのため、この組み合わせは誤りです。

選択肢5. エチルベンゼン ――― μg/m3

🎯 正しいです。

 

μg/m³(マイクログラム毎立方メートル)は、空気中の化学物質の濃度を測定する単位です。
エチルベンゼンは、塗料や溶剤に含まれる揮発性有機化合物(VOC)であり、μg/m³単位で測定されます。

まとめ

✅ 最も不適当な組み合わせは「臭気 ――― cpm」です。
✅ 臭気の強さを表す単位は「臭気指数(OU)」や「官能試験法」であり、「cpm」は放射線測定などに使われる単位です。
✅ その他の選択肢は、汚染物質とその濃度・強さを表す単位の組み合わせとして適当です。

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