建築物環境衛生管理技術者の過去問
第53回（令和5年度（2023年））
空気環境の調整 問85

騒音レベルについては頻出問題の一つですが、計算問題がどうしても苦手な方もいらっしゃると思います。

計算をしなくても答えを「推測」することは可能なので、以下のポイントを参考にしてみて下さい。

まず、80dBと86dBの騒音を合成した騒音レベルは86dBよりも大きくなりますが、86dBの騒音源が二つある場合の89dBよりは小さくなることが予想できます。

従って「87dB」が最も正解に近いことを推測できるようにしましょう。

計算することで確実に正解を導き出したい方には以下の方法をご紹介いたします。

問では「対数log102=0.3010、log103=0.4771、log105=0.6990」と記載されてありますが、対数を使わないで問題を解く方法があります。

ただし、以下の法則を覚えておいてください。

同じ騒音レベルの機械を2台使用した場合は「+3dB」

同じ騒音レベルの機械を4台使用した場合は「+6dB」

同じ騒音レベルの機械を6台使用した場合は「+8dB」

同じ騒音レベルの機械を8台使用した場合は「+9dB」

同じ騒音レベルの機械を10台使用した場合は「+10dB」

この法則をもとに、騒音レベル80dBと86dBのうち、86dBを分解していきましょう。

同じ騒音レベルの機械を4台使用した場合は+6dBになるので、86dBを分解すると「80dB」の機械を4台使用した場合の騒音レベルになることがわかります。

つまり、騒音レベル80dBの機械と86dB（＝80dBの機械を4台）を使用したこととなり、騒音レベル80dBの機械を5台使用した場合の騒音レベルと同等になります。

同じ騒音レベルの機械を4台使用した場合は「+6dB」

同じ騒音レベルの機械を6台使用した場合は「+8dB」

4台の場合は+6dBで6台の場合は+8dBなので、5台使用した場合は+7dBだとわかります。

したがって、80dB+7dBの87dBが答えとなります。