建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第53回(令和5年度(2023年))
問137 (給水及び排水の管理 問137)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第53回(令和5年度(2023年)) 問137(給水及び排水の管理 問137) (訂正依頼・報告はこちら)

環境省関係浄化槽法施行規則第1条の2(放流水の水質の技術上の基準)に規定されているBODの値として、正しいものは次のうちどれか。
  • 20mg/L以下
  • 30mg/L以下
  • 60mg/L以下
  • 90mg/L以下
  • 120mg/L以下

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「20mg/L以下」です。

 

この問題は、浄化槽から放流される水の水質に関する法律上の基準に関するものです。

環境省関係浄化槽法施行規則第1条の2において、

BOD(生物化学的酸素要求量)の基準値は20mg/L以下と明確に定められており、

これは人間の生活排水が自然環境に与える影響を最小限に抑えるために設定された重要な数値です。

BODは水中の有機物量を示す指標で、数値が高いほど水が汚れていることを意味します。

選択肢1. 20mg/L以下

正しいです。 浄化槽法施行規則第1条の2では、放流水のBOD(生物化学的酸素要求量)を

20mg/L以下とすることが技術上の基準として明記されています。

これは生活環境を保全し、公共用水域の水質を守るための最低基準です。

浄化槽で、放流水のBODが18mg/L。定期検査で基準を満たしていると判定されれば、

周辺河川への放流が許可されます。

 

 

選択肢2. 30mg/L以下

誤りです。一部の古い設備や特例では30mg/L以下もかつて許容されていたことがありますが、

現行の法令では原則20mg/L以下が基準であり、この数値では不十分です。

昭和期に設置された単独処理浄化槽で、BODが28mg/Lであり、現行基準に適合せず、

合併処理浄化槽への転換指導を受けた事例があります。

注意が必要です。

選択肢3. 60mg/L以下

誤りです。 60mg/L以下は、簡易な処理施設や工場排水の一部基準であり、

一般家庭やビル施設の浄化槽では不適切な数値です。

混同しないようにしましょう。

 

 

選択肢4. 90mg/L以下

誤りです。 この数値では、水質汚濁が進行してしまいます。

浄化槽の機能として、これほど高いBODを排出することは認められません。

魚等の生物が生息できる環境ではありません。

選択肢5. 120mg/L以下

誤りです。この値は極めて高く、未処理に近いレベルです。

技術基準としては完全に不適切であり、環境保全上も容認されません。

浄化槽は正常に動作していれば、あり得ない値です。

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