建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第53回(令和5年度(2023年))
問136 (給水及び排水の管理 問136)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第53回(令和5年度(2023年)) 問136(給水及び排水の管理 問136) (訂正依頼・報告はこちら)

小便器に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 壁掛型は、駅やホテルの共用部などにおいて床清掃のしやすさから選定されている。
  • 床置型は、洗浄面が広いため、その洗浄に注意しないと臭気が発散する。
  • 小便器のリップの高さとは、床面からあふれ縁までの垂直距離をいう。
  • 自動感知洗浄弁には、便器分離型と便器一体型がある。
  • 使用頻度の高い公衆便所用小便器の排水トラップは、小便器一体のものが適している。

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「使用頻度の高い公衆便所用小便器の排水トラップは、小便器一体のものが適している。」です。

 

この問題は、小便器の種類や設計上の留意点、設備としての適正配置に関する実務知識に関するものです。

ビル管理士として、便器の形状選定や衛生器具の特性を把握することは、

衛生水準の維持に直結するため重要な知識です。

選択肢1. 壁掛型は、駅やホテルの共用部などにおいて床清掃のしやすさから選定されている。

正しいです。壁掛型小便器は床との接触部分が少なく、

モップなどで床掃除がしやすいため、

衛生面や清掃効率が求められる施設で広く採用されています。

駅構内の男子トイレで多く見かけます。

 

 

選択肢2. 床置型は、洗浄面が広いため、その洗浄に注意しないと臭気が発散する。

正しいです。床置型は洗浄面積が大きいため、

清掃不十分だとアンモニア臭などの発生源になりやすく、

定期清掃の徹底が求められます。

床置型は地方の公民館などで多く見られ、定期清掃の強化で改善した事例もあります。

選択肢3. 小便器のリップの高さとは、床面からあふれ縁までの垂直距離をいう。

正しいです。 「リップの高さ」は便器の最上端(あふれ縁)までの高さのことで、

便器設置時の参考値としてJIS規格でも用いられます。

例えば、保育園で幼児用小便器を設置する際には、

リップ高さを400mmに設定し、子どもが使いやすい高さに調整します。

 

 

選択肢4. 自動感知洗浄弁には、便器分離型と便器一体型がある。

正しいです。自動洗浄型の小便器には、センサー部分と便器が別体の「分離型」と、

工場で一体化された「一体型」があり、用途により選定されます。

分離型は後付け可能であり、既存の小便器に分離型センサーを追加して、

非接触洗浄で衛生性が向上した事例もあります。

選択肢5. 使用頻度の高い公衆便所用小便器の排水トラップは、小便器一体のものが適している。

不適当です。公衆便所では清掃性やメンテナンス性が重要であり、

排水トラップは別体型のほうが一体型より、

詰まり時の対処や交換がしやすいので、適しています。

一体型小便器を採用すると、排水詰まり時に便器ごと交換が必要となり、

コストと作業負担が増加します。

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