建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第53回(令和5年度(2023年))
問135 (給水及び排水の管理 問135)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第53回(令和5年度(2023年)) 問135(給水及び排水の管理 問135) (訂正依頼・報告はこちら)

衛生器具設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 大便器洗浄弁の必要水圧は、50kPaである。
  • 温水洗浄式便座への給水は、上水を用いる。
  • 衛生器具は、給水器具、水受け容器、排水器具及び付属品の四つに分類される。
  • 洗面器の取り付け状態は、2か月に1回、定期に点検する。
  • 大便器の洗浄水量は、JIS A 5207において、 I 形は8.5L以下と区分されている。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「大便器洗浄弁の必要水圧は、50kPaである。」です。

 

この問題は、衛生器具に関する基本的な知識と管理基準に関するものです。

特に衛生器具の分類や定期点検、水質の選定など、実務にも直結する重要事項ばかりですので、

建築物環境衛生管理技術者として必須の知識です。

選択肢1. 大便器洗浄弁の必要水圧は、50kPaである。

不適当です。 大便器用のフラッシュバルブ型洗浄弁の必要最低水圧は、

通常170~200kPa以上(静水圧)が必要とされています。

50kPaでは水量不足で洗浄不良を起こします。

その場合加圧ポンプを設置する必要があります。

 

選択肢2. 温水洗浄式便座への給水は、上水を用いる。

正しいです。温水洗浄便座は人の皮膚に直接接するため、

衛生上の観点から必ず飲用可能な上水(飲用可能な水道水)を使用しなければなりません。

雑用水などは使用禁止です。

雑用水に誤接続してしまうと。感染症リスクが高まります。

選択肢3. 衛生器具は、給水器具、水受け容器、排水器具及び付属品の四つに分類される。

正しいです。 建築設備の分類として一般的であり、

設計・施工・保守管理においてもこの分類が用いられます。

公共施設の改修工事で、この衛生器具の分類に基づき、

器具ごとに保守契約を分割したところ、管理効率が向上しました。

 

 

選択肢4. 洗面器の取り付け状態は、2か月に1回、定期に点検する。

正しいです。建築物衛生法やビル管理技術上の指針では、

洗面器などの衛生器具の取り付け状態や損傷有無を、

2か月に1回以上点検することが望ましいとされています。

管理上も実務的であり、定期点検で損傷の早期発見ができ、

事故を未然に防止できます。

選択肢5. 大便器の洗浄水量は、JIS A 5207において、 I 形は8.5L以下と区分されている。

正しいです。JIS A 5207(陶器製洋風大便器)では、

大便器の洗浄水量はI形(洗い落とし式)で8.5L以下と定義されています。

水資源の有効利用の観点から、使用水量の上限が定められています。

旧型便器(10L洗浄)をJIS準拠の節水型(6L)に更新して、

年間水道費が約20%削減した事例もあります。

参考になった数1