建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第53回(令和5年度(2023年))
問144 (清掃 問144)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第53回(令和5年度(2023年)) 問144(清掃 問144) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物清掃の作業計画を作成することによる利点に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 日常清掃で除去する汚れと、定期的に除去する汚れを区別して計画することにより、作業効率と作業成果の向上が得られる。
  • 清掃現場の状況に応じて作業者が計画を変更して作業を実施することで、限られた時間に一定の成果を得られる。
  • 作業内容が明確化されているため、統一的な指導ができる。
  • 作業者及び作業内容の計画的な管理と記録の保存により、責任所在が明確になる。
  • 実施内容をデータとして蓄積して作業を改善することで、効率化のための作業改善が得られる。

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は「清掃現場の状況に応じて作業者が計画を変更して作業を実施することで、

限られた時間に一定の成果を得られる。」です。

 

この問題は、建築物清掃における「作業計画」の意義と運用方法に関するものです。

清掃作業計画は、建築物の衛生管理水準を安定して維持するうえで欠かせないものであり、

特に作業内容の均質化と業務記録の保存が重要視されています。

選択肢1. 日常清掃で除去する汚れと、定期的に除去する汚れを区別して計画することにより、作業効率と作業成果の向上が得られる。

正しいです。汚れの種類と清掃頻度を区分することで、

ムダのない効率的な清掃計画が立てられ、作業成果も向上します。

汚れの性質や発生頻度に応じて清掃頻度を分けることで、

無駄な作業を減らし、効率的な運用が可能です。

商業施設で、床の拭き掃除は日常清掃、照明器具の洗浄は、

月1回の定期清掃として分離。作業時間が約20%短縮されました。

選択肢2. 清掃現場の状況に応じて作業者が計画を変更して作業を実施することで、限られた時間に一定の成果を得られる。

不適当です。作業者が勝手に計画を変更することは統一的管理や安全性の面で問題があり、

清掃品質がばらつく可能性があります。

現場状況に応じた判断が必要な場合は、責任者の指示のもと対応するのが原則です。

大型商業施設で、作業者が独自判断で清掃順序を変更した結果として、

通行量の多い時間帯に床洗浄を行い、転倒事故が発生しています。

選択肢3. 作業内容が明確化されているため、統一的な指導ができる。

正しいです。作業内容が計画的に文書化されていれば、

誰にでも均質な指導が可能であり、品質管理にも有効です。

病院の清掃業務で、作業手順書を用いた新人研修を実施して、

指導のばらつきがなくなり、苦情件数が減少した事例もあります。

選択肢4. 作業者及び作業内容の計画的な管理と記録の保存により、責任所在が明確になる。

正しいです。清掃の実施履歴を残すことで、トラブル発生時の対応や説明責任を果たしやすいです

これは清掃管理の基本です。

オフィスビルで清掃履歴をデジタル管理して、

トイレの異臭発生時、担当者の作業記録から原因を特定し迅速に対応できた事例があります。

選択肢5. 実施内容をデータとして蓄積して作業を改善することで、効率化のための作業改善が得られる。

正しいです。作業内容と結果のフィードバックを基に、

PDCAサイクルで清掃業務を継続的に改善できます

ホテルで清掃時間と汚れの傾向を記録して、

データ分析により、作業順序を変更したところ、

1部屋あたりの清掃時間を15分短縮できました。

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