二級ボイラー技士の過去問
平成27年4月公表
燃料及び燃焼に関する知識 問28

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問題

二級ボイラー技士試験 平成27年4月公表 燃料及び燃焼に関する知識 問28 (訂正依頼・報告はこちら)

ボイラーにおける石炭燃料の流動層燃焼方式の特徴として、誤っているものは次のうちどれか。
  • 低質な燃料でも使用できる。
  • 層内に石灰石を送入することにより、炉内脱硫ができる。
  • 層内での伝熱性能が良いので、ボイラーの伝熱面積を小さくできる。
  • 層内温度は、1500℃前後である。
  • 微粉炭バーナ燃焼方式に比べ、石炭粒形が大きく、粉砕動力が軽減される。

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この過去問の解説 (3件)

01

1〜3, 5. 正しいです。流動層燃焼方式の特徴としては、低質な燃料でも使用でき、接触攪拌であるため層内の熱伝導率が高く、また低温燃焼なので、完全燃焼させ、燃料の灰分量や溶融温度に関わらず溶融付着を無くすこと、それによりNOxの発生を低減することができます。石灰石のような脱硫剤を流動媒体として用いることによって、脱硫も可能であり、微粉炭だきに比べて石炭粒径が大きく、粉砕動力を抑えることができます。

4. 誤っています。流動層燃焼方式の燃焼温度は700〜900度であり、他の燃焼方式に比べて低くなっています。

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02

正答は「4」です。

設問は、ボイラにおける石炭燃料の流動層燃焼方式の特徴について問われています。

以下に、各選択肢について説明致します。

1.流動層燃焼方式は、燃料が高温の流動層に投入されると、瞬時に燃料の乾燥と燃焼が起こります。
  したがって、水分が多い低質な燃料もそのまま使用できる特徴があります。

2.流動層燃焼方式は、層内に石灰石を送入することによって硫黄酸化物と石灰石が化学反応を起こして石膏が生成されることにより、炉内で脱硫することができます。

3.流動層燃焼方式では、層内が流動していることによって伝熱性能が良くすることができ、結果としてボイラーの伝熱面積を小さくすることができます。

4.流動層接触方式の流動層温度は700〜900度です。
  これは、流動層の主原料である石炭灰の溶融を防ぎ、流動層の流動性を担保するためです。

5.流動層接触方式に使われる石炭は、微粉炭バーナ燃焼方式で使われるものに比べてかなり荒い物が使用されます。
  これは、流動層内では燃料の滞留時間が長く、流動層内で燃料や石炭灰が接触することによって燃料の大きさが徐々に小さくなって行くため、微粉炭ほど石炭を細かく破砕しなくて済みます。
  従って、微粉炭バーナに比べて粉砕動力が小さくなります。

以上の説明により、選択肢4が誤っていることがわかります。

正答は「4」です。

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03

1.正しいです。流動層燃焼方式は燃料である石炭を粒子状にして燃焼させる為、熱効率が良く、低質の燃料でも使用できます。

2.正しいです。石灰石と反応させることで、石膏が生成しますので、硫黄酸化物[SOx]の排出を防ぎます。

3.正しいです。

4.誤っています。石灰炭の熔融を防ぐ為、層内温度を700~900℃に制御する必要があります。

5.正しいです。微分炭バーナ燃焼方式は石炭を粉砕して、空気と共に圧送するので、流動層燃焼方式の方が粒が大きいです。

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