二級ボイラー技士の過去問
平成27年10月公表
ボイラーの構造に関する知識 問8

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問題

二級ボイラー技士試験 平成27年10月公表 ボイラーの構造に関する知識 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

炉筒煙管ボイラーについて、誤っているものは次のうちどれか。
  • 内だき式ボイラーで、一般に径の大きい波型炉筒と煙管群を組み合わせてできている。
  • 水管ボイラーに比べ、伝熱面積当たりの保有水量が小さいので、起動から所要蒸気発生までの時間が短い。
  • 水管ボイラーに比べ、負荷変動による圧力変動が小さい。
  • 戻り燃焼方式を採用し、燃焼効率を高めたものがある。
  • すべての組立てを製造工場で行い、完成状態で運搬できるパッケージ形式にしたものが多い。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 正しいです。炉筒煙管ボイラーは、胴内に円筒形の燃焼室(炉筒)が設置されている内だき式ボイラーです。その主要部は波型煙管ろ煙管群を組み合わせたものでできています。

2. 誤っています。炉筒煙管ボイラーは水管ボイラーに比べ、伝熱面積当たりの保有水量が大きいので、起動から所要蒸気発生までの時間が長くなります。この時、負荷変動による圧力や水位の変動は小さいのが炉筒煙管ボイラーの長所です。

3. 正しいです。炉筒煙管ボイラーは、水管ボイラーに比べて、構造が比較的シンプルで、負荷変動による圧力変動が小さく、取扱も容易にできます。

4. 正しいです。炉筒煙管ボイラーは、戻り燃焼方式や加圧燃焼方式を採用し、燃焼効率を高めたものがあります。これらはいずれも、ボイラー内の熱を循環させたり、燃焼室からの熱放散量を抑えたりしたもので、熱損失を少なくしています。

5. 正しいです。炉筒煙管ボイラーは、組立てを製造工場で行い、完成状態で運搬できるパッケージ形式にしたものが多く、現地での工事をほとんど必要としません。

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02

1.正解です。
記載の通り、内だき式ボイラーで、一般に径の大きい波型炉筒と煙管群を組み合わせてできています。

2.誤っています。
水管ボイラーに比べ、伝熱面積当たりの保有水量が大きいので、起動から所要蒸気発生までの時間が長くなります。

3.正解です。
水管ボイラーに比べ、負荷変動による圧力変動及び水位変動が小さいです。

4.正解です。
戻り燃焼方式とは、後端の閉じられた炉筒を使用し、火炎が炉筒後部で反転して燃焼効率を高めるための燃焼方式です。

5.正解です。
すべての組立てを製造工場で行い、完成状態で運搬できるパッケージ形式にしたものが多いです。

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03

正答は「2」です。

設問は炉筒煙管ボイラについて問われています。

以下に、選択肢ごとに説明します。

 1.炉筒煙管ボイラとは、一般に径の大きい波型炉筒と煙管群を組み合わせてできています。
   これらはボイラ本体の内側に燃焼室があるため、内だき式ボイラに分類されます。

 2.炉筒煙管ボイラは、水管ボイラに比べて伝熱面積当たりの保有水量が大きいため、起動から所要蒸気発生までの時間は、水管ボイラに比べると長くなります。

 3.2.でも説明しましたが、水管ボイラに比べて保有水量が大きいため、負荷変動による圧力変動が小さくなります。

 4.炉筒煙管ボイラの中には、戻り燃焼方式を採用して燃焼ガスの滞留時間を長くして、燃焼効率を高めたものがあります。

 5.炉筒煙管ボイラは、すべての組立てを製造工場で行い、完成状態で運搬できるパッケージ形式にしたものが多くあります。
   そういった形式のものは、設置工事の工期が少なくて済む利点があります。

以上の説明により、選択肢2が誤っていることがわかります。

正答は「2」です。

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