二級ボイラー技士の過去問
平成28年10月公表
燃料及び燃焼に関する知識 問22

正解は　5　です。

密度の大きい重油は密度の小さい重油より、単位質量当たりの発熱量が小さいです。

1.　重油の密度は、温度が上昇すると減少します。そのため、密度の大きいＢ重油やＣ重油はあらかじめ加熱しておきます。

2.　密度の小さい重油は、密度の大きい重油より一般に引火点が低いです。

3.　重油の比熱は、温度及び密度によって変わります。

4.　重油の粘度は、温度が上昇すると低くなります。

正答は「５」です。

設問は、重油の性質について問われています。

以下に、選択肢ごとに説明します。

　１．重油は加温すると堆積が膨張するため、結果的に密度は低下します。

　２．密度の小さい重油は、密度の大きい重油より一般に引火点が低いです。

　３．重油の比熱は、温度及び密度によって変わります。

　４．重油の粘度は、温度が上昇すると低下します。

　５．密度の大きい重油は、密度の小さい重油より単位質量当たりの発熱量が小さいです。
　　　密度の大きい重油は、単位体積当たりの発熱量は密度の小さい重油よりも大きいですが、単位質量当たりに変換すると、小さくなります。

以上の説明により、選択肢５が誤っていることがわかります。

正答は「５」です。

1.正解です。
重油の密度は温度が上昇すると減少する傾向にあります。

2.正解です。
記載の通りです。密度の小さい重油は密度の大きい重油より一般に、引火点が低くなります。

3.正解です。
比熱を単位で表せば、温度と密度との関係性が分かりやすいです。比熱の単位はJ/(g・K)になります。温度にはK、密度にはgが含まれています。したがって、温度と密度は、比熱との関係性があります。

4.正解です。
重油の粘度は温度が上昇すると低くなります。また、密度も低くなるので、一緒に覚えておきましょう。

5.誤っています。
密度の大きい重油は、密度の小さい重油より単位質量当たりの発熱量が小さいです。