二級ボイラー技士の過去問
令和2年10月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問15
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問題
二級ボイラー技士試験 令和2年10月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問15 (訂正依頼・報告はこちら)
単純軟化法によるボイラー補給水の軟化装置について、誤っているものは次のうちどれか。
- 軟化装置は、強酸性陽イオン交換樹脂を充塡したNa塔に補給水を通過させるものである。
- 軟化装置は、水中のカルシウムやマグネシウムを除去することができる。
- 軟化装置による処理水の残留硬度が貫流点に達したら、通水を始め再生操作を行う。
- 軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂の交換能力が低下した場合は、一般に食塩水で再生を行う。
- 軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂は、1年に1回程度、鉄分による汚染などを調査し、樹脂の洗浄及び補充を行う。
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この過去問の解説 (3件)
01
設問は、単純軟化法によるボイラ補給水の軟化装置について問われています。
1.軟化装置は、強酸性陽イオン交換樹脂を充塡したNa塔に補給水を通過させるものです。
樹脂に含まれるナトリウムイオンと、硬度成分であるカルシウムイオン及びマグネシウムイオンを交換して、水を軟化します。
2.1.で説明したとおり、軟化装置は水中の硬度成分であるカルシウムやマグネシウムを、樹脂中のナトリウムとを交換することによって、硬度成分を除去することができます。
3.軟化装置による処理水の残留硬度が貫流点に達したら、通水を止めて再生操作を行います。
樹脂の再生をするときは、通水操作を一時停止しなければなりません。
4.軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂の交換能力が低下した場合は、一般に食塩水で再生を行います。
食塩に含まれるナトリウムと、カルシウム及びマグネシウムを交換します。
5.軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂は、1年に1回程度、鉄分による汚染などを調査し、樹脂の洗浄及び補充を行います。
以上の説明により、選択肢3が誤っていることがわかります。
正答は「3」です。
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02
正解は「3」です。
軟化装置に関する問題です。
軟化装置とは,伝熱配管や過熱器配管のスケール堆積の原因となる硬度(カルシウムやマグネシウム)を除去する装置です。一般的にNa+型陽イオン樹脂交換法で除去します。
1.正しいです。
上記に記載の通り,Na+型陽イオン樹脂交換法にて除去します。樹脂は塔(タンク)内に装填されており,そこに通水させることでイオン交換を行います。
2.正しいです。
上記に記載の通り,硬度(カルシウムやマグネシウム)を除去します。
3.誤りです。(誤:通水を始め➡正:通水を止め)
貫流点とは,現在装填されている樹脂でイオン交換ができる最大値の事をいいます。
貫流点を超過するとイオン交換ができないので,通水を止め再生を行います。
4.正しいです。
樹脂のイオン交換効率が低下した場合は,一般的に食塩水(NaCl)を使用して再生を行います。
5.正しいです。
経年使用による給水配管内の鉄さびや食塩水を使用することにより発生する塔内の鉄さびを除去するため,年に1回程度,洗浄や汚損樹脂の除去および補充を行います。
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03
正解は3です。
軟化とは、水の硬度成分であるカルシウムやマグネシウムを除去することを言います。
1. 正しい。軟化装置は、強酸性陽イオン交換樹脂を充塡したNa塔に補給水を通過させ、補給水中のカルシウムやマグネシウムをナトリウムに置換する装置です。
2. 正しい。1で説明した通りです。
3. 誤り。再生操作をするには、通水を停止する必要があります。
4. 正しい。軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂の交換能力が低下した場合は、一般に食塩水で再生を行います。
5. 正しい。1年に1回程度、鉄分による汚染などを調査し、樹脂の洗浄及び補充を行います。
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