二級ボイラー技士の過去問
令和2年10月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問16
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問題
二級ボイラー技士試験 令和2年10月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問16 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーのばね安全弁に蒸気漏れが生じた場合の措置として、誤っているものは次のうちどれか。
- 試験用レバーを動かして、弁の当たりを変えてみる。
- 調整ボルトにより、ばねを強く締め付ける。
- 弁体と弁座の間に、ごみなどの異物が付着していないか調べる。
- 弁体と弁座の中心がずれていないか調べる。
- ばねが腐食していないか調べる。
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この過去問の解説 (3件)
01
設問は、ボイラのばね安全弁に蒸気漏れが生じた場合の措置について問われています。
以下に、選択肢ごとに説明します。
試験用レバーを動かして、弁の当たりを変えてみると、当たりが良い面になることがしばしばあります。
調整ボルトにより、ばねを強く締め付けることが、吹出し圧力も変わってしまうため、本来の吹出し圧力に至っても安全弁から蒸気の吹出しができず圧力が低下しないため、大変危険です。
弁体と弁座の間に、ごみなどの異物が付着していないか調べます。
ごみなどの異物が弁体と弁座の間に噛み込むことにより、蒸気漏れが起きることがあります。
弁体と弁座の中心がずれていないか調べます。
弁体と弁座の中心がずれていると、弁の当たりが悪くなり、すき間から蒸気が漏れることがあります。
ばねが腐食していないか調べます。
ばねが腐食していると、ばねの力が弱くなることによって弁座を弁体に押し付ける力も弱くなり、すき間ができることによって蒸気が漏れることがあります。
以上の説明により、選択肢「調整ボルトにより、ばねを強く締め付ける。」が誤っていることがわかります。
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02
正解は「調整ボルトにより、ばねを強く締め付ける。」です。
正しい。ある面とある面の接し具合のことを「当たり」と呼びます。きれいに隙間なく接していることを「当たりが良い」と言い、きれいに接していないことを「当たりが悪い(弱い)」と言います。
蒸気漏れが生じた場合、どこかに隙間が生じているということになりますが、試験用レバーを動かして、弁の当たりを変えてみると、当たりが良くなることがあります。
誤り。ばねを強く締め付けると、安全弁が作動する吹出し圧力が上昇し、本来必要な時に安全弁が作動しないという状況が発生し得るため、危険です。
正しい。ごみや異物が付着している場合、それらを取り除くことで漏れがおさまることがあります。
正しい。弁体と弁座の中心がずれている場合、当たりが悪くなりやすいです。
正しい。ばねの腐食により、ばねの力が弱くなり、弁座を弁体に押し付ける力が弱くなっている可能性があります。
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03
安全弁の調整に関する問題です。
正しいです。
弁体の当たりが悪いと蒸気の漏洩に繋がりますので,試験用レバーを動かして調整します。
誤りです。
調整ボルトによりバネを強く締め付けると動作圧力も変動するため,行ってはいけません。
正しいです。
異物が噛みこんでいると蒸気漏洩に繋がります。
正しいです。
弁体と弁座の中心がずれていると蒸気漏洩に繋がります。
正しいです。
ばねが腐食していると蒸気圧力に対する抵抗力が弱まるので,バネの力に押し勝って蒸気が漏洩する恐れがあります。
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