二級ボイラー技士の過去問
令和2年10月公表
燃料及び燃焼に関する知識 問30
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問題
二級ボイラー技士試験 令和2年10月公表 燃料及び燃焼に関する知識 問30 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーの燃料の燃焼により発生するNOXの抑制方法として、誤っているものは次のうちどれか。
- 燃焼域での酸素濃度を低くする。
- 空気予熱器を設けて燃焼温度を高くする。
- 高温燃焼域における燃焼ガスの滞留時間を短くする。
- 二段燃焼法によって燃焼させる。
- 濃淡燃焼法によって燃焼させる。
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この過去問の解説 (3件)
01
設問は、ボイラの燃料の燃焼により発生するNOxの抑制方法について問われています。
以下に、選択肢ごとに説明します。
1.燃焼域での酸素濃度を低くし、窒素と酸素が接触する機会を減らすことで、NOxの発生を抑制します。
2.NOxは温度が高くなると生成しやすくなるため、NOxを低減したい場合は燃焼温度を低くすることが肝要です。
3.高温燃焼域における燃焼ガスの滞留時間を短くし、窒素と酸素が接触する機会を減らすことで、NOxの発生を抑制します。
4.二段燃焼法によって燃焼させると、NOxの発生を抑制できます。
5.濃淡燃焼法によって燃焼させると、NOxの発生を抑制できます。
以上の説明により、選択肢2が誤っていることがわかります。
正答は「2」です。
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02
正解は2です。
NOxには、原料由来の窒素化合物が酸化して生成する「フューエルNOx」と高温燃焼の過程で空気中の窒素が酸素と反応して生成する「サーマルNOx」があります。
そのため、NOxの抑制には
・原料由来の窒素化合物を低減させる
・燃焼温度をなるべく低くする
・燃焼領域での酸素濃度をなるべく低くする
などが重要となります。
1. 正しい。上述した通りです。
2. 誤り。燃焼温度の上昇はサーマルNOxの増加につながります。
3. 正しい。高温燃焼域の滞留時間を低下させることでサーマルNOxの抑制につながります。
4. 正しい。二段燃焼法は燃焼空気を二段に分けて供給する燃焼方法です。NOxの低減に効果があります。
5. 正しい。濃淡燃焼法は燃料の濃い領域と燃料の薄い領域を作って燃焼させる方法です。NOxの低減に効果があります。
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03
正解は「2」です。
窒素酸化物(NOx)の抑制に関する問題です。
窒素酸化物(NOx)について
空気中の窒素(N)と酸素(O)結びついたもので,高温化で生成されやすいです。特に,NO2は高濃度で,人の呼吸器にも害がありますので,排出基準が設けられています。
1.正しいです。
酸素(O)と結合して発生しますので,空気(酸素:O)は未燃分を出さない範囲で酸素濃度を低くすることでNOx発生を抑制できます。
2.誤りです。
高温下で生成されやすいので,必要以上に燃焼温度を上げないように注意しましょう。
3.正しいです。
高温下で生成されやすいので,高温ガスの滞留時間は短くする必要があります。
4.正しいです。
二段燃焼法とは,一段目は過剰空気を少なくして酸素濃度が不足する燃焼をさせて,その後,二段目の空気供給を行う方式です。一段目の高温域では酸素濃度が低くなるため,NOxの発生を抑制できます。
5.正しいです。
濃淡燃焼法では,適切な空気比の付近でピークとなり,空気比がそれよりも小さくても大きくても,NOxが減少するという特性があります。
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