二級ボイラー技士の過去問
令和2年10月公表
関係法令 問38
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問題
二級ボイラー技士試験 令和2年10月公表 関係法令 問38 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーの伝熱面積の算定方法として、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
※ <改題>
労働安全衛生規則及びボイラー及び圧力容器安全規則の一部を改正する省令(令和5年12月18日施行)により、電気ボイラーの伝熱面積の算定方法について、要件の変更がありました。これに伴い元となる設問文を一部改題し、現行法に沿う形に修正しました。
この問題は令和2年(2020年)に出題された問題をもとに
一部変更しました。
- 水管ボイラーの耐火れんがでおおわれた水管の面積は、伝熱面積に算入しない。
- 貫流ボイラーの過熱管の伝熱面は、伝熱面積に算入しない。
- 立てボイラー(横管式)の横管の伝熱面積は、横管の外径側で算定する。
- 炉筒煙管ボイラーの煙管の伝熱面積は、煙管の内径側で算定する。
-
電気ボイラーの伝熱面積は、電力設備容量60kWを1m2とみなして、その最大電力設備容量を換算した面積で算定する。
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この過去問の解説 (3件)
01
ボイラー伝熱面積の算出方法に関する問題です。
面積の算出方法は、大まかに、貫流ボイラー、電気ボイラー、それ以外の水管ボイラーによって異なります。
・貫流ボイラーは、燃焼室入口から、過熱器入口までの水管の燃焼ガス等に触れる部分の面積を合計して算出します。
・電気ボイラーは、電力設備容量60kw を1㎡とみなして、その最大電力設備容量を換算した面積を求めます。
(※令和5年12月の法改正により、この換算に用いる電力設備容量を「20kW」から「60kW」とみなすことに変更されました。)
・水管ボイラーは、原則として水管及び管寄せの燃焼ガス等に触れる面の面積を合計とします。ただし構造によって、以下のような細かい規定があります。
(1)ヒレ付き水管 については、水管へのヒレの取り付け状態により、ヒレの面積に一定の係数を乗じた面積とします。
(2)耐火レンガに覆われた水管については、管の外周の壁面に対する投影面積とします。
(3) スタッドチューブについては、受熱の状態によって管又はスタッドの面積に一定の係数を乗じた面積とします。
(4)べーレー式水壁については、燃焼ガス等に触れる面の面積とします。
尚、注意点として、水管ボイラーの胴、エコノマイザー、過熱器、空気予熱器は、伝熱面積に算入しません。
こちらが誤りです。
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02
設問は、ボイラの伝熱面積の算定方法について問われています。
以下に、選択肢ごとに説明します。
誤りです。
水管ボイラの耐火れんがでおおわれた水管の面積は、伝熱面積に算入します。
(ボイラー及び圧力容器安全規則第2条第2項第2号ホ)
貫流ボイラの過熱管の伝熱面は、伝熱面積に算入しません。
(同規則第2条第3項、過熱器入口までが算入範囲です。)
立てボイラ(横管式)の横管の伝熱面積は、横管の外径側で算定します。
(同規則第2条第1項、水又は熱媒が触れる側の面積が算定対象です。)
炉筒煙管ボイラの煙管の伝熱面積は、煙管の内径側で算定します。
選択肢「立てボイラー(横管式)の横管の伝熱面積は、横管の外径側で算定する。」と同様の理由です。(煙管は、管の内側に水又は熱媒体があるためです。)
電気ボイラーの伝熱面積は、電力設備容量60kWを1m2とみなして、その最大電力設備容量を換算した面積で算定する。
電気ボイラーの伝熱面積は、電力設備容量60kWを1㎡とみなして、その最大電力設備容量を換算した面積で算定します。
(同規則第2条第4項)
(※令和5年12月の法改正により、この換算に用いる電力設備容量を「20kW」から「60kW」とみなすことに変更されました。)
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03
ボイラーの伝熱面積に関する問題です。
ボイラー及び圧力容器安全規則 第二条により定められています。
誤りです。
水管ボイラーの伝熱面積は,燃焼ガス等に触れる面で算定されます。
耐火れんがでおおわれた水管の面積は,伝熱面となります。
正しいです。
貫流ボイラーの伝熱面積は,燃焼室入口から過熱器入口までの水管の燃焼ガス等に触れる面で算定されます。過熱器以降は蒸気となりますので,伝熱面積に含みません。
正しいです。
立てボイラー(横管式)の伝熱面積は,燃焼ガス等に触れる面で算定されます。横管内(内側)に給水が通り,外側に燃焼ガスが通るため,正しいです。
正しいです。
炉筒煙管ボイラーの伝熱面積は,燃焼ガス等に触れる面で算定されます。煙管内(内側)に燃焼ガスが通り,外側に給水が通るため,正しいです。
電気ボイラーの伝熱面積は、電力設備容量60kWを1m2とみなして、その最大電力設備容量を換算した面積で算定する。
正しいです。
電気ボイラーの伝熱面積は,電力設備容量60kWを1m2とみなして,その最大電力設備容量を換算した面積で算定します。
(※令和5年12月の法改正により、この換算に用いる電力設備容量を「20kW」から「60kW」とみなすことに変更されました。)
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