二級ボイラー技士の過去問
令和3年4月公表
ボイラーの構造に関する知識 問6

正解は、1　です 。

１．誤った記述です。

ブルドン管の断面形状は、真円形ではありません。

ブルドン管は、扁平な管を円弧状に曲げその一端を固定し、端を閉じてブルドン管内の圧力によって伸び縮みする構造になっています。ブルドン管式圧力計は、その伸び縮みを利用し、圧力を示す事が出来ます。

２．正しい記述です。

配管内に絞り機構（オリフィスやベンチュリー管等）を設け、『流量は差圧の平方根に比例する』という性質を利用して流量を計測しています。

３．正しい記述です。

容積式流量計は、円形ケーシングの中で楕円形歯車2個を組み合わせ、これを流体の流れによって回転させ流量を計測します。

流量が増えれば歯車の回転が早くなり、流量が減れば歯車の回転は遅くなります。つまり、流量は歯車の回転数に比例します。

４．正しい記述です。

平形反射式水面計では、水がある部分は黒く見え、蒸気部分は白く見えます。

５．正しい記述です。

U字管式通風計（マノメーター）では、 片方の端を計測場所に接続し、U字管（中に水等が入っている）のもう片方の端を大気に開放して、圧力差から通風力を読みとります。

正解は「1」です。

ボイラーに使用する計測器に関する問題です。

1．誤りです。（誤：真円形➡正：扁平）

ブルドン管圧力計は，断面が扁平な管を円弧状に曲げ一端を固定し，他端を閉じて自由に動けるようにしたものです。圧力の大きさに応じて円弧が広がることで，圧力を計測します。指示は大気圧との差＝ゲージ圧力となります。

2．正しいです。

差圧式流量計は，管路にオリフィス等の絞りを設ける事で，絞りの前後に生じた圧力差の2乗に比例した流量を計測します。絞り前が圧力が高く，後が圧力が低くなります。

3．正しいです。

容積式流量計は，ケーシング内に歯車を2個設置し，流体が流れる事で回転させ，その回転数を換算し，流量を計測します。

歯車が可動部であり保守性が悪いため，近年ではあまり採用されていません。

4．正しいです。

平形反射式水面計は，光の通過と反射をを利用し，水面を測定する装置です。水部は黒色に，蒸気部は白色に見えます。

5．正しいです。

U字管式通風計は，計測する場所の空気又はガスの圧力と大気圧との差圧を水柱で示すものです。ドラフト計とも呼ばれています。

正解は1です。

1. 誤り。ブルドン管は真円ではなく扁平な断面形状の管です。おもちゃの吹き戻しと同じように、ブルドン管内に圧力を加えると円弧が広がることを利用しています。

2. 正しい。流体が流れている管の中に絞りを挿入すると、流速が速くなります（例：ホースの先っぽを絞ると先っぽから出る流れが速くなる）。流速が速くなると、流体の圧力は低下（これをベルヌーイの定理という）し、絞りの前後で圧力差が生じます。この圧力差は流量の二乗に比例するため、圧力差を測定することで流量を測ることができます。

3. 正しい。記述の通りです。

4. 正しい。平形反射式水面計は、光線の屈折率の差を利用したもので、蒸気部は白色に、水部は黒色に見えます。

5. 正しい。記述の通りです。