二級ボイラー技士の過去問
令和3年4月公表
関係法令 問34

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問題

二級ボイラー技士試験 令和3年4月公表 関係法令 問34 (訂正依頼・報告はこちら)

ボイラーの伝熱面積の算定方法として、法令上、誤っているものは次のうちどれか。

<改題>
労働安全衛生規則及びボイラー及び圧力容器安全規則の一部を改正する省令(令和5年12月18日施行)により、電気ボイラーの伝熱面積の算定方法について、要件の変更がありました。これに伴い元となる設問文を一部改題し、現行法に沿う形に修正しました。

<参考>

  • 水管ボイラーの水管(ひれ、スタッド等がなく、耐火れんが等でおおわれた部分がないものに限る。)の伝熱面積は、水管の外径側で算定する。
  • 貫流ボイラーの伝熱面積は、燃焼室入口から過熱器入口までの水管の燃焼ガス等に触れる面の面積で算定する。
  • 立てボイラー(横管式)の横管の伝熱面積は、横管の外径側で算定する。
  • 炉筒煙管ボイラーの煙管の伝熱面積は、煙管の外径側で算定する。
  • 電気ボイラーの伝熱面積は、電力設備容量60kWを1m2とみなして、その最大電力設備容量を換算した面積で算定する。

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この過去問の解説 (3件)

01

伝熱面積に関する問題です。

伝熱面積算出部分とは、水管、煙管、炉筒等の燃焼ガスにさらされる面で裏側が水に接している部分の事をいいます。

選択肢1. 水管ボイラーの水管(ひれ、スタッド等がなく、耐火れんが等でおおわれた部分がないものに限る。)の伝熱面積は、水管の外径側で算定する。

正しい記述です。

水管ボイラーは、水管の外側に火炎が当たりますので、水管外径側を基に算出されます。

選択肢2. 貫流ボイラーの伝熱面積は、燃焼室入口から過熱器入口までの水管の燃焼ガス等に触れる面の面積で算定する。

正しい記述です。

貫流ボイラーは、燃焼室入口から過熱器入口までの水管の燃焼ガス等に触れる面の面積で算出されます。

選択肢3. 立てボイラー(横管式)の横管の伝熱面積は、横管の外径側で算定する。

正しい記述です。

立てボイラーの横管は、管の内側に水を有しています。ですから火炎の当たる面は外側ですので、管の外径側を基に算出されます。

選択肢4. 炉筒煙管ボイラーの煙管の伝熱面積は、煙管の外径側で算定する。

誤った記述です。

炉筒煙管ボイラーは、煙管の外側に水を有します。よって、火炎の当たる側は内側ですので、管の内径側を基に算出します。

選択肢5.

電気ボイラーの伝熱面積は、電力設備容量60kWを1m2とみなして、その最大電力設備容量を換算した面積で算定する。

正しい記述です。

電気ボイラーは、電気設備容量60 kwを伝熱面積1m2とみなして算出します。

 

令和5年12月の法改正により、この換算に用いる電力設備容量を「20kW」から「60kW」とみなすことに変更されました。

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02

ボイラーの伝熱面積に関する問題です。

ボイラー及び圧力容器安全規則 第二条により定められています。

選択肢1. 水管ボイラーの水管(ひれ、スタッド等がなく、耐火れんが等でおおわれた部分がないものに限る。)の伝熱面積は、水管の外径側で算定する。

正しいです。

水管ボイラーの伝熱面積は,燃焼ガス等に触れる面で算定されます。

管内に給水が通り,外側に燃焼ガスが通るため,正しいです。 

選択肢2. 貫流ボイラーの伝熱面積は、燃焼室入口から過熱器入口までの水管の燃焼ガス等に触れる面の面積で算定する。

正しいです。

貫流ボイラーの伝熱面積は,燃焼室入口から過熱器入口までの水管の燃焼ガス等に触れる面で算定されます。過熱器以降は蒸気となりますので,伝熱面積に含みません。

選択肢3. 立てボイラー(横管式)の横管の伝熱面積は、横管の外径側で算定する。

正しいです。

立てボイラー(横管式)の伝熱面積は,燃焼ガス等に触れる面で算定されます。

横管内(内側)に給水が通り,外側に燃焼ガスが通るため,正しいです。 

選択肢4. 炉筒煙管ボイラーの煙管の伝熱面積は、煙管の外径側で算定する。

誤りです。

炉筒煙管ボイラーの伝熱面積は,燃焼ガス等に触れる面で算定されます。

煙管内(内側)に燃焼ガスが通り,外側に給水が通るため,誤りです。

選択肢5.

電気ボイラーの伝熱面積は、電力設備容量60kWを1m2とみなして、その最大電力設備容量を換算した面積で算定する。

正しいです。

電気ボイラーの伝熱面積は,電力設備容量60kWを1m2とみなして,その最大電力設備容量を換算した面積で算定します。

 

令和5年12月の法改正により、この換算に用いる電力設備容量を「20kW」から「60kW」とみなすことに変更されました。

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03

以下に解説します。

選択肢1. 水管ボイラーの水管(ひれ、スタッド等がなく、耐火れんが等でおおわれた部分がないものに限る。)の伝熱面積は、水管の外径側で算定する。

正しいです。

ボイラーの伝熱面積は、(裏側に水がある)燃焼ガスに触れる面で計算します。水側でなく、煙側で計算しますから、水管(中に水が通っている)なら、煙に触れる外径で算出します。

選択肢2. 貫流ボイラーの伝熱面積は、燃焼室入口から過熱器入口までの水管の燃焼ガス等に触れる面の面積で算定する。

正しいです。

貫流ボイラーでは、給水のほとんどが蒸発してしまいますから、配管の中で、水 → 気水混合体 → 蒸気 と変わります。

伝熱面積に入るのは、水がある配管部分だけということになります。過熱器を過ぎたら、完全に蒸気ですから、その先は算入されません。ちなみに、過熱器は伝熱面積に算入されません。

選択肢3. 立てボイラー(横管式)の横管の伝熱面積は、横管の外径側で算定する。

正しいです。

立てボイラー(横管式)の横管の中は、水です。少しでも伝熱面積を多くする工夫として、ボイラーの火室の中に水管を通しているわけです。伝熱面積は、煙側(燃焼ガス側)ですから、算出は外径になります。

選択肢4. 炉筒煙管ボイラーの煙管の伝熱面積は、煙管の外径側で算定する。

誤りです。

煙管では、中に煙(燃焼ガス)が通っているので、内径で算出します。

選択肢5.

電気ボイラーの伝熱面積は、電力設備容量60kWを1m2とみなして、その最大電力設備容量を換算した面積で算定する。

正しいです。

電気ボイラーの場合は、電力設備容量60kWを伝熱面積1㎡とみなします。

 

令和5年12月の法改正により、この換算に用いる電力設備容量を「20kW」から「60kW」とみなすことに変更されました。

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