二級ボイラー技士 過去問
令和6年10月公表
問27 (燃料及び燃焼に関する知識 問7)
問題文
ボイラーにおける気体燃料の燃焼の特徴として、適切でないものは次のうちどれか。
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問題
二級ボイラー技士試験 令和6年10月公表 問27(燃料及び燃焼に関する知識 問7) (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーにおける気体燃料の燃焼の特徴として、適切でないものは次のうちどれか。
- 燃焼させる際に、微粒化や蒸発のプロセスが不要である。
- 空気との混合状態を比較的自由に設定でき、火炎の広がり、長さなどの調節が容易である。
- 安定した燃焼が得られ、点火及び消火が容易で、かつ、自動化しやすい。
- 燃料の加熱及び霧化媒体の高圧空気又は蒸気が不要である。
- ガス火炎は、油火炎に比べて火炉での放射伝熱量は増えるが、接触伝熱面での伝熱量は減る。
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この過去問の解説 (2件)
01
気体燃料の燃焼の特徴についての問題です。
ボイラーにおける気体燃料の気体燃料はLNGが主です。
LNGの主成分はメタン・ブタン・プロパンなどです。
正しい記述です。
個体燃料は燃焼させる際に微粒化,液体燃料は霧化(蒸発)と言ったプロセスが必要ですが,気体燃料は不要です。
LNGは低温下で液体になっておりボイラやタービンに送る前に気化させていますので,燃焼させる際は気体の状態です。
正しい記述です。
気体燃料は事前に空気との混合状態を作る事ができますので,
火炎の調節が容易にできます。
正しい記述です。
微粒化や蒸発のプロセスが不要のため点火・消火が容易で自動化し易いです。
正しい記述です。
燃料の加熱及び霧化媒体の高圧空気又は蒸気が不要です。
誤った記述です。
正しくは,接触伝熱面での伝熱量が多いです。
気体燃料は燃焼速度が速く,火炉での放射伝熱量より火炎に触れる接触伝熱面での伝熱量が多くなります。
気体燃料の特徴として,
液体・個体燃料に比べて必要なプロセスがなく,燃焼が容易な事が挙げられます。
しかし,貯蔵・運搬に関しては,気体の状態では体積が大きいため,
体積を小さくするために極低温の液化状態にしなければならないデメリットがあります。
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02
ボイラーにおいて気体燃料を使用する場合は、液体燃料のように燃料を霧化したり蒸発させる必要がなく、燃焼制御が比較的容易であることが特徴です。燃料供給も自動化しやすく、点火や消火の操作性にも優れています。
ただし、気体燃料ならではの火炎特性があり、油火炎とは異なる放射や伝熱の挙動が見られます。
気体燃料は、無論初めから気体であるため、液体燃料のような霧化や蒸発工程を経る必要がありません。
正しい特徴です。
気体燃料は空気との混合をバーナ内部または火炎付近で制御しやすく、火炎形状の調節が容易です。
正しい特徴です。
気体燃料は炎が安定しやすく、ボイラーの自動制御(燃焼制御・セーフティ)との相性が良いため、多くの施設で採用されています。
正しい特徴です。
気体燃料はすでにガス状で供給されるため、重油などで必要な油加熱器や霧化のための高圧空気・蒸気が不要です。
正しい特徴です。
ガス火炎は、油火炎に比べて燃焼中に発生するすす粒子が少ないため、放射熱の割合(放射伝熱量)はむしろ小さくなりがちです。
油火炎は、スス(カーボン粒子)によって炎がより輝く(発光する)ため、放射熱の割合が比較的大きいといわれています。
よって「ガス火炎のほうが放射伝熱量が増える」という記述は逆であり、誤りです。
適切でないものは「ガス火炎は、油火炎に比べて火炉での放射伝熱量は増えるが、接触伝熱面での伝熱量は減る。」です。
実際には、ガス火炎は油火炎よりも放射伝熱量が小さい傾向にあります(油火炎はすすを含む分、火炎輝度が高く放射量が多い)。ほかの選択肢は気体燃料の正しい特徴を示しています。
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