賃貸不動産経営管理士の過去問
平成28年度(2016年)
問14
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問題
賃貸不動産経営管理士試験 平成28年度(2016年) 問14 (訂正依頼・報告はこちら)
定期建物賃貸借契約に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 定期建物賃貸借契約の事前説明は、「更新がなく、期間の満了により契約が終了する」旨を記載した書面を交付することで足り、別途、口頭で説明する必要はない。
- 契約期間を2年とする定期建物賃貸借契約において、貸主が、期間の満了の1年前から6ヵ月前までの間に借主に対して期間満了により定期建物賃貸借契約が終了する旨の通知をしなかったとしても、貸主が上記期間経過後に借主に対して終了通知をした場合には、通知日から6ヵ月を経過した後は、契約の終了を借主に主張することができる。
- 契約期間を2年とする定期建物賃貸借契約が終了した後の再契約として、契約期間を6ヵ月とする定期建物賃貸借契約を締結することはできない。
- 定期建物賃貸借契約の保証人は、定期建物賃貸借契約が期間満了後に再契約された場合には、新たに保証契約を締結することなく、当然に再契約後の債務について保証債務を負う。
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この過去問の解説 (3件)
01
1 .不適切です。
借地借家法第38条第2項および第3項により、定期建物賃貸借契約の事前説明は「更新がなく、期間の満了により契約が終了する」旨を記載した書面を交付することだけでは足りず、口頭で説明する必要があります。
2 .適切です。
借地借家法第38条第4項但し書きにより、通知期間経過後にあらためて契約終了の通知を行えば、その通知日から6ヵ月を経過した後は、契約の終了を借主に主張することができます。
3 .不適切です。
定期建物賃貸借契約が終了した後の再契約については、終了前の契約に拘束されることはなく、同じ内容である必要はありません。終了前とは異なる契約期間を定めた1年未満の契約など締結することもできます。
4 .不適切です。
定期建物賃貸借契約が期間満了後に再契約された場合、その契約は新たな賃貸借契約になります。そのため、定期建物賃貸借契約の保証人は、新たに保証契約を締結しなければ、再契約後の債務について保証債務を負うことはありません。
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02
正解 2
肢1 誤り
定期建物賃貸借契約の事前説明は、貸主が、「更新がなく、期間の満了により契約が終了する」旨を記載した書面を交付し、口頭で説明しなければならず、事前説明を行っていない場合は契約の更新がない旨の定めは無効となります。
肢2 正しい
借地借家法第38条では、期間の満了の1年前から6ヵ月前までの間に借主に対して期間満了により定期建物賃貸借契約が終了する旨の通知をしなかったとしても、通知期間経過後に契約終了の通知をした場合には、その通知日から6ヵ月を経過した後は、契約の終了を借主に主張することができるとされています。
肢3 誤り
定期建物賃貸借契約では1年未満の契約期間の定めも有効なので、契約期間を6ヵ月とする定期建物賃貸借契約を締結することは可能です。
肢4 誤り
従前の定期建物賃貸借契約が終了した後においては、その後に再契約される内容に関しては全く別物の契約とみなされます。したがって、従前の保証人が再契約後の債務について保証債務を負うためには、新たに保証契約を締結することが必要になります。
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03
1、不適切です。
借地借家法第38条2項に、
『前項の規定による建物の賃貸借をしようとするときは、建物の賃貸人は、あらかじめ、建物の賃借人に対し、同項の規定による建物の賃貸借は契約の更新がなく、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。』と定めてあり、『書面の交付』+『説明』が必要になります。
2、適切です。
借地借家法38条4項
『第一項の規定による建物の賃貸借において、期間が一年以上である場合には、建物の賃貸人は、期間の満了の一年前から六月前までの間(以下この項において「通知期間」という。)に建物の賃借人に対し期間の満了により建物の賃貸借が終了する旨の通知をしなければ、その終了を建物の賃借人に対抗することができない。ただし、建物の賃貸人が通知期間の経過後建物の賃借人に対しその旨の通知をした場合においては、その通知の日から六月を経過した後は、この限りでない。』と定めています。通知期間を経過した後、通知をした場合、通知後6ヶ月経過後に契約の終了を賃借人に対抗できます。
3、不適切です。
賃貸人が再契約をするか、しないかは、自由です。また、再契約の内容も自由です。契約期間を6ヵ月とする定期建物賃貸借契約でも、普通建物賃貸借契約にする事もできます。
4、不適切です。
定期建物賃貸借契約が期間満了後に再契約された場合の『再契約』は、『新しい契約』なので、定期建物賃貸借契約の保証人も、『新しい保証契約』を結ばなくてはなりません。
『当然』に引き継がれる事はありません。
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