賃貸不動産経営管理士の過去問
令和元年度(2019年)
問6

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

賃貸不動産経営管理士試験 令和元年度(2019年) 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

賃貸住宅管理業者登録制度において、賃貸住宅管理業者が遵守すべき事項に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

ア  賃貸住宅管理業者は、管理受託契約において定めがあれば管理事務の再委託を行うことができるが、基幹事務については一括して再委託することはできない。
イ  賃貸住宅管理業者は、管理受託契約を締結しようとするときは、貸主に対し、借賃及び将来の借賃の変動に係る条件に関する事項を、賃貸住宅管理業者登録規程に規定する実務経験者等をして、説明させなければならない。
ウ  賃貸住宅管理業者は、その業務について、事務所ごとに帳簿を作成し、管理受託契約及び転貸に係る賃貸借契約を締結する度に、当該契約を締結した事実及び当該契約の概要を記載する必要がある。
エ  賃貸住宅を転貸する賃貸住宅管理業者(サブリース業者)は、転借人(入居者)から賃貸借契約に定めのない金銭を受領したときは、賃貸人に対し、その旨を通知しなければならない。
  • ア、 イ
  • ア、 ウ
  • イ、 エ
  • ウ、 エ

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

 本問は、管理をめぐる当事者間の規律を問う問題です。管理形態には管理受託方式とサブリース方式があり、前者では管理業者と賃貸人の間で管理受託契約が締結されますが、後者では転貸借を予定した(原)賃貸借契約が締結されるという違いをおさえたうえで各肢を検討していきましょう。

肢ア 正しい
 賃貸住宅管理業者は、管理受託契約に再委託に関する定めがあれば管理事務の再委託が可能ですが(賃貸住宅管理業務処理準則14条1項)、基幹事務の一括再委託は認められていません(同条2項)。

肢イ 正しいとはいえない
 賃貸住宅管理業者がサブリース方式で賃貸借契約を締結する際には、賃貸人に対して、借賃及び将来の借賃の変動に係る条件に関する事項を実務経験者等をして説明させる必要があります。しかし、管理受託方式の場合、賃貸人との間で締結されるのはあくまでも管理を目的とした委任契約であり、上記事項の説明の必要はありません。

肢ウ 正しい
 賃貸住宅管理業者は、その業務について、事務所ごとに帳簿を作成し、管理受託契約及び転貸に係る賃貸借契約を締結するたびに、当該契約締結の事実及びその概要を記載しなければなりません。

肢ェ 正しいとはいえない
 賃貸住宅管理業者は、その業務を行うにあたり、賃借人から契約に定めのない金銭その他の財産を受領したときは、賃貸人に対して、その旨、通知しなければなりません(15条)。しかし、管理業者が自ら転貸人の立場にたつサブリース方式の場合は、通知義務はありません(同条括弧書)。

参考になった数22

02

正解は2です。

本問は賃貸住宅管理業者の遵守事項に関する問題です。

ア→正しい。
期間事務の再委託は可能ですが、「一括して」再委託することはできません。

イ→誤り。
借賃及び将来の借賃の変動に係る条件は、管理受託契約では説明不要です。一方でサブリース契約時には説明が必要となります。

ウ→正しい。
賃貸住宅管理業者は事務所ごとに帳簿を作成し、契約を締結する度に、締結した事実及び契約の概要を記載する必要があります。

エ→誤り。
賃貸借契約に定めのない金銭を受領した場合、サブリース契約であれば貸主に対する通知は不要です。一方で管理受託契約の場合は通知が必要となります。

以上からア、ウが正しく、正解は2です。

参考になった数8

03

正解 2

肢ア→○
肢の通り。管理受託契約において定めがあれば管理事務の再委託を行うことができるが、基幹事務については一括して再委託することはできません。

肢イ→✕
賃貸住宅管理業者が実務経験者等をして説明させなければいけない一定の事項に借賃及び将来の借賃の変動に係る条件に関する事項は含まれていません。したがって「借賃及び将来の借賃の変動に係る条件に関する事項を説明させなければならない」という部分が間違いになります。

肢ウ→○
肢の通り。賃貸住宅管理業者はその業務について事務所ごとに帳簿を作成、受託管理契約及び転貸に係る賃貸借契約を締結するたびに記載の必要があります。

肢エ→✕
サブリース業者は賃貸契約に定めのない金銭を受領したとき賃貸人にその旨を通知する義務はないので「その旨を通知しなければならない」という部分が間違いになります。

したがって、ア、とウ、が正しいので2が正解になります。

参考になった数7