賃貸不動産経営管理士の過去問 令和4年度(2022年) 問21
この過去問の解説 (3件)
まず問題文を見た時にどの分野の問題なのかを押さえておきましょう。
管理業法における管理受託契約で受領する家賃等についてですね。
「適切」:口座に関しては家賃等の管理と、管理業者の固有財産と分ければ問題ないです。もし分けなければならないとすると、契約数に応じた口座開設をする必要があるので、煩雑になりますね。(解釈・運用の考え方16条関係)
「不適切」:帳簿に関しては家賃等の管理と、管理業者の固有財産と分けるだけでは不十分で、契約ごとに帳簿を判別し管理できる状態が必要です。(解釈・運用の考え方16条関係)
「適切」:家賃などの管理口座から管理業者の固有財産の口座への移し替えは問題ありません。(解釈・運用の考え方16条関係)
「適切」:管理業者の固有財産の口座から家賃などの管理口座への移し替えは問題ありません。(解釈・運用の考え方16条関係)
本問は選択肢が似通っていて紛らわしいですが帳簿と口座の役割について理解しておきましょう。
管理業法分野の場合は条文の他に、国交省掲載の「解釈・運用の考え方」や「重要事項説明」及び「契約書」の雛形等を参考に回答できることが多いです。
R5.3.31 国交省 管理業法関係 6 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律の解釈・運用の考え方
引用URL
出題形式は代表的な3パターンの「正誤問題」「組み合わせ問題」「個数問題」の中では比較的難易度の易しい「正誤問題」です。
問題を解く際に「不適切なもの」のあたりに✕印をつけておき、選択肢に左側に◯✕を合わせて書いておくと、転記ミス等を減らせます。
賃貸住宅管理業法16条の「財産の分別管理」に関する問題です。
〇適切。
口座について、「家賃等を管理する口座」と「賃貸住宅管理業者の固有財産を管理する口座」を同一口座(同じ銀行で複数の口座を持つ)として、管理着住宅管理業者の固有財産を管理する口座を分別する必要があります。
×不適切。
帳簿については、管理受託契約毎に金銭の出入を区別した帳簿を作成する等により、勘定上も分別管理する必要があります。
〇適切。
「家賃等を管理する口座」に、家賃をいったん全額預入し、そのあと「賃貸住宅管理業者の固有財産を管理する口座」に金額を移し替えることは差支えありません。
〇適切。
「賃貸住宅管理業者の固有財産を管理する口座」に、家賃をいったん全額預入し、そのあと「家賃等を管理する口座」に管理報酬分を控除した金額を移し替えることは差支えありません。
賃貸住宅管理業者業者は、口座を正しく分けて、会計を明瞭にする必要があります。
「財産の分別管理」に関する問題です。
〇(適切)
「家賃等を管理する口座」と「賃貸住宅管理業者の固有財産を管理する口座」の分別については、少なくとも、「家賃等を管理する口座」を同一口座として「賃貸住宅管理業者の固有財産を管理する口座」と分別すれば足りるのです。
✕(不適切)
帳簿については、管理受託契約に基づく管理業務において受領する家賃、敷金、共益費その他の金銭が自己の固有財産であるか、及びいずれの管理受託契約に係るものであるかが自己の帳簿により直ちに判別できる状態で管理することが必要になります。
管理受託契約毎に金銭の出入を区別した帳簿を作成する等により勘定上も分別管理する必要があるので、「家賃等を管理する帳簿」を同一帳簿とすることはできないのです。
〇(適切)
「家賃等を管理する口座」にその月分の家賃をいったん全額預入れし、当該口座から「賃貸住宅管理業者の固有財産を管理する口座」に管理報酬分の金額を移し替えることは差し支えないのです。
〇(適切)
「賃貸住宅管理業者の固有財産を管理するための口座」にその月分の家賃をいったん全額預入れし、当該口座から「家賃等を管理する口座」に管理報酬分を控除した金額を移し替えることは差し支えないです。
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