1級電気工事施工管理技士の過去問
令和2年度(2020年)
午前 ロ 問27
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和2年度(2020年) 午前 ロ 問27 (訂正依頼・報告はこちら)
配電系統に発生する電圧フリッカの抑制対策に関する記述として、不適当なものはどれか。
- 発生源への電力供給を専用線あるいは専用変圧器で行う。
- アーク炉用変圧器に直列に可飽和リアクトルを挿入する。
- 発生源へ電力を供給している電源側のインピーダンスを増加させる。
- アーク炉などフリッカ負荷がある場合は三巻線補償変圧器を設置する。
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この過去問の解説 (3件)
01
電圧フリッカとは、アーク炉など瞬間的な大電流が流れる設備を原因として電圧変動が起こり、他の設備に影響が出る現象をいいます。
このように他の負荷電流の変化によって電圧変動が生じるのは、主に負荷電流の変化によって電圧降下の大きさが変化するためです。
例えば電源側インピーダンスが1Ωとすれば、負荷電流が1Aであれば1Vの電圧降下、負荷電流が10Aであれば10Vの電圧降下が生じます。
元々の電源電圧が200Vとすれば、電源電圧が(200-1=)199Vから、
(200 - 10 =)190Vへと変化することになります。
電圧降下はインピーダンスに比例するため、フリッカを防ぐにはインピーダンスを減少させなければなりません。
他の、1・2・4 は正しく述べています。
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02
正解は【3】です。
電圧フリッカとは、その系統の電圧変動によって、
照明器具等がちらつく現象です。
原因として、アーク炉等の一時的に電気を大量に消費する場合や、
近年では太陽光発電の連系もあります。
対策として、
・根本的に発生源となる系統を別(専用)にする。
・その系統の線路抵抗(インピーダンス)を小さくする。
抵抗が小さくなるという事は電圧変動も小さくなるという事です。
問題【3】のインピーダンスを増加させるは、
電圧変動も大きくなり、電圧フリッカの影響もより顕著になり不適当です。
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03
配電系統に発生する、電圧フリッカの抑制の対策に関する問題です。
配電線の負荷が急変すると、負荷電流の影響で電圧降下が変化し、電圧変動を起こします。
数秒間の電圧変動が頻繁に起きると、フリッカが発生して、配電している電灯がちらついて、不快感を人に与えます。
フリッカの発生源は、大型アーク炉やスポット溶接機などです。
〇
変動負荷を専用線か専用変圧器で供給し、一般の負荷が接続された電源系統には電圧変動が及ばないような電源系統を構成します。
〇
変動負荷の電源側に、直列に可飽和リアクトルを入れて、無効電力変動を抑えます。
×
変動負荷側の対策として、電源供給の電線を太い線に変えて、系統インピーダンスを低減させ、電圧降下による電圧変動を小さくします。
「インピーダンスを増加させる」は誤りです。
〇
アーク炉用変圧器に三巻線補償変圧器を設置することで、三次巻線から書内容電流を取って、フリッカ障害対策とします。
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