1級電気工事施工管理技士の過去問
令和2年度(2020年)
午前 ハ 問55

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和2年度(2020年) 午前 ハ 問55 (訂正依頼・報告はこちら)

建築物の鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 柱において主筋の座屈を防止するためには、主筋の本数や太さを割増しする必要がある。
  • 床又は梁で起こるクリープ現象は、長期荷重によってたわみが増加する現象である。
  • 鉄筋とコンクリートとの付着強度は、コンクリートの圧縮強度が大きいほど増加する。
  • 鉄筋のコンクリートのかぶりは、部材の耐火性、耐久性から部位に応じた厚さが要求される。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

鉄筋コンクリートの柱の座屈防止のための役割は帯筋が担っているため、帯筋の本数や太さを増すのが柱の座屈防止には有効です。

帯筋とは主筋を囲む形“ロ”形で敷設される鉄筋のことです。

なお 帯筋と同様の形状で、梁の鉄筋を囲む場合には、あばら筋と呼ばれます。

他の2・3・4はコンクリート構造物の特性や現象について正しく述べています。

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02

建築物の鉄筋コンクリート構造に関する問題です。

選択肢1. 柱において主筋の座屈を防止するためには、主筋の本数や太さを割増しする必要がある。

✕ 誤りです。

 

柱の座屈とは、地震などで、柱が垂直方向に圧縮変形することで、

これを防止する為には、帯筋の本数を増やしたり、太さを大きくするのが有効です。

選択肢2. 床又は梁で起こるクリープ現象は、長期荷重によってたわみが増加する現象である。

〇 正しいです。

 

長期間の荷重によるたわみの発生をクリープ現象といいます。

選択肢3. 鉄筋とコンクリートとの付着強度は、コンクリートの圧縮強度が大きいほど増加する。

〇 正しいです。

 

選択肢のとおりです。

選択肢4. 鉄筋のコンクリートのかぶりは、部材の耐火性、耐久性から部位に応じた厚さが要求される。

〇 正しいです。

 

かぶりが小さいと、コンクリートの強度が落ちたり、

内部の鉄筋に錆が発生しやすくなったりします。

まとめ

コンクリートの強度を保つために、

かぶりの厚さは重要です。

通常の建築物では、30mm程度とする事が多いです。

 

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03

建築物に使用される鉄筋コンクリートの構造に関する問題です。

選択肢1. 柱において主筋の座屈を防止するためには、主筋の本数や太さを割増しする必要がある。

×

鉄筋コンクリートの柱に荷重が掛かって、座屈を起こすときは、柱構造が座屈を起こしますので、鉄筋の主筋だけでなく、コンクリートにも座屈荷重が掛かって、座屈を起こします座屈防止には、鉄筋とコンクリートの座屈強度が必要です。

柱の断面積と柱の長さの比で、座屈が起きるかの簡単な判定はありますが、座屈荷重を計算するには柱の断面係数を求めるなど、コンクリートと鉄筋を加えた難しい計算が必要です。

したがって、「座屈を防止するためには、主筋の本数や太さを割増しする」は誤りです。

選択肢2. 床又は梁で起こるクリープ現象は、長期荷重によってたわみが増加する現象である。

クリープ現象は、荷重が部材に長い期間掛かり続けると、疲労を起こしてたわみが起きることですが、コンクリートと鉄筋の両方にクリープは発生します。

選択肢3. 鉄筋とコンクリートとの付着強度は、コンクリートの圧縮強度が大きいほど増加する。

鉄筋とコンクリートとの付着強度は、鉄筋がコンクリートから抜き出したときの力になります。付着強度は、コンクリートの圧縮力が大きいほど、大きくなります。

選択肢4. 鉄筋のコンクリートのかぶりは、部材の耐火性、耐久性から部位に応じた厚さが要求される。

鉄筋のかぶり厚さは、主筋の外周りを包む帯筋とあぶら筋の外側を覆うコンクリートの厚さです。かぶり厚さは、火災時に鉄筋を保護し、錆の防止、鉄筋の付着力による耐久性から決められます。

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