1級電気工事施工管理技士の過去問
令和4年度（2022年）
午前 イ 問12
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和4年度（2022年） 午前 イ 問12 （訂正依頼・報告はこちら）
電力系統の安定度向上対策に関する記述として、不適当なものはどれか。
- 送電電圧の高電圧化を図る。
- 直列リアクトルを設置する。
- 発電機に速応励磁方式を採用する。
- 高速度の保護継電器や遮断器を採用する。
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この過去問の解説 （3件）
01
電力系統の安定度とは、電力系統の事故、落雷、負荷の急変などが発生しても、電力系統の動揺を抑えて電力供給を継続できることで、選択肢のような様々な機器や系統構成によって高める工夫がなされています。
選択肢２の直列リアクトルは、進相コンデンサに設置されるもので、設置する目的は、高調波電流の電力系統への流出抑制と進相コンデンサ投入時の突入電流の抑制です。
よって、正解は２です。
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02
電力系統の安定度とは、電力を安定して送る限界から、少しずつ負荷を増加したときに送電できる能力を状態安定度と言い、急な変動が生じ、平衡状態に戻す能力を過渡安定度と言います。
安定度を左右するものには、系統に接続されている、発電機や調相機の負荷特性・中性点接地方式・保護継電方式などが有ります。
このような電力系統の安定度を、向上させる対策に関する問題です。
〇 正しいです。
系統の送電電圧を維持するには、電圧降下を少なくし、電圧変動を抑制します。
そのために、系統の電圧を高くして、負荷電流を少なくする。線路や機器のインピーダンスやリアクタンスを小さくして電圧降下を減少させる。このような対策を講じます。
× 誤りです。
直列リアクトルは、コンデンサ回路に挿入して、系統の電圧波形のひずみ増加を抑制し、コンデンサの投入時の突入電流の抑制をします。
電力系統の安定度の向上対策には、なりません。
〇 正しいです。
負荷変動時に、発電機の励磁電流を迅速に調整し、回転数を変化させ、周波数を一定に維持します。
〇 正しいです。
事故区間を速やかに切り離して、事故区間を限定し、影響を少なくします。そのために、高速度保護リレーの採用、中間開閉所の増設、地絡事故に対する系統に応じた中性点接地方式の採用などの対策があります。
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03
電力系統の安定度の問題です。
〇 正しいです。
送電電圧が上がれば電流が下がり、電圧降下が減少するので、安定度が増します。
✕ 誤りです。
直列リアクトルは、主に、高調波対策として、進相用コンデンサ回路に挿入されます。
〇 正しいです。
負荷の変動に、素早く対応できます。
〇 正しいです。
事故があった場合、事故点を素早く切り離して、系を安定化します。
負荷の変動に対し、できるだけ電力系統の変動を少なくするために、
様々な対策がとられています。
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