1級電気工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)
問58 (午後 イ 問4)
問題文
ただし、◯内の数字はイベント番号、アルファベットは作業名、日数は所要日数を示す。

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問題
1級電気工事施工管理技士試験 令和6年度(2024年) 問58(午後 イ 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
ただし、◯内の数字はイベント番号、アルファベットは作業名、日数は所要日数を示す。

- クリティカルパスは、2つである。
- イベント③及び④の最早開始時刻は、5日である。
- イベント⑦の最遅開始時刻は、12日である。
- イベント⑧の最遅完了時刻は、15日である。
- 作業Mのトータルフロートは、0日である。
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この過去問の解説 (2件)
01
ネットワーク工程表に関する設問です。
適当です。
作業10には作業7及び9から2通りの経路があります。
よって、クリティカルパスは2つあります。
適当です。
作業3及び4の最早開始時刻は5日です。
適当です。
作業7の最遅開始時刻は、12日です。
不適当です。
作業8の最遅完了時刻は、15日ではなく14日です。
適当です。
作業Mのトータルフロートは、0日です。
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02
ネットワーク工程表は、プロジェクトのタスク(作業)と、それらの前後関係を視覚的に表現した図のことです。
構成要素
ネットワーク工程表は、主に以下の2つの要素で構成されます。
イベント (Event): プロジェクトの特定の時点(マイルストーン)を示し、〇で表されます。作業の開始や完了を意味します。
作業 (Activity): プロジェクトで行う具体的なタスクを示し、矢印で表されます。作業には所要日数が設定されています。
ネットワーク工程表の目的
プロジェクト期間の明確化: プロジェクト完了までの最短期間を把握できます。
クリティカルパスの特定: プロジェクトの遅延に直結する最も重要な作業経路(クリティカルパス)を特定できます。
スケジュールの管理: どの作業にどれだけの余裕(フロート)があるかを確認し、効率的なスケジュール管理に役立てることができます。
この手法は、PERT(Program Evaluation and Review Technique)やCPM(Critical Path Method)といったプロジェクト管理手法で利用されます。
解説
1. クリティカルパスとプロジェクト期間
まず、すべての経路を計算して、最も長い所要日数を持つクリティカルパスを特定します。
経路1→3→4→6→7→10→11: = 20日
経路1→3→4→6→7→9→10→11: = 20日
プロジェクトの最長期間は20日であり、最長経路(クリティカルパス)は2つ存在します。
この記述は適切です。
イベント③及び④の最早開始時刻は、5日である。
イベント③の最早開始時刻は、①→③(3日)と①→②→③(2+3=5日)のうち長い方で5日です。
イベント④の最早開始時刻は、①→④(2日)と①→③→④
※イベント③開始の為の作業C及びDの作業が5日かかるので③及び④の最早開始時刻は、5日となります。
この記述は適切です。
⑶イベント⑦の最遅開始時刻は、12日である。
プロジェクト完了日(イベント⑪の最遅完了時刻)は20日です。
イベント⑦の最遅完了時刻を逆算します。
イベント⑩の最遅完了時刻:20日 - O(3日) = 17日
イベント⑦の最遅完了時刻:17日 - L(5日) = 12日
最遅開始時刻は12日であるため、
この記述は適切です。
イベント⑧の最遅完了時刻は、15日である。
イベント⑩の最遅完了時刻は17日です。
イベント⑧の最遅完了時刻は、イベント⑨と紐づいていることからの最遅完了時刻からM(3日)を引いた14日となります。
したがって、
この記述は不適切です。
トータルフロート = 最遅完了時刻 - 最早完了時刻
作業Mはクリティカルパス上にあるため、時間の余裕がなく、トータルフロートは0日です。
この記述は適切です。
今回の問題の要点を簡潔にまとめます。
1. ネットワーク工程表の読み解き
この問題は、ネットワーク工程表からプロジェクトの日程を読み解く能力を問うものです。各イベント(〇)と作業(矢印)の前後関係と所要日数を正確に把握することが出発点となります。
2. クリティカルパスとプロジェクト期間
クリティカルパスは、プロジェクト全体の完了を左右する最も長い作業経路です。この問題では、所要日数20日の経路が2つあり、これがクリティカルパスとなります。
プロジェクト期間は、クリティカルパスの所要日数と同じ20日です。
3. 最早開始時刻と最遅開始時刻
最早開始時刻は、先行するすべての作業が完了した後に、最も早く作業を開始できる日です。この時刻は、そのイベントに到達するまでの最も長い経路の所要日数で決まります。
最遅開始時刻は、プロジェクト全体の完了を遅らせることなく、作業を開始できる最も遅い日です。これは、プロジェクト完了日から逆算して求めます。
4. トータルフロート
トータルフロートは、ある作業を遅らせてもプロジェクト全体の完了日に影響を与えない余裕時間です。
5. 問題の結論
設問の各選択肢を上記の知識に基づいて検証すると、「⑵イベント③及び④の最早開始時刻は、5日である」と「⑶イベント⑦の最遅開始時刻は、12日である」は適切です。
イベント④の最早開始時刻は5日であり、イベント⑦の最遅開始時刻は12日です。
クリティカルパスが2つ存在し、作業Mのトータルフロートが0であるという記述は適切です。
イベント⑧の最遅完了時刻は、イベント⑨と紐づいていることからの最遅完了時刻からM(3日)を引いた14日となります。
イベント⑧の最遅完了時刻は、15日である。が不適切となります。
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