1級電気工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)
問76 (午後 ハ 問9)

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問題

1級電気工事施工管理技士試験 令和6年度(2024年) 問76(午後 ハ 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

需要場所に施設する高圧地中電線路の管路工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 管路に硬質塩化ビニル電線管(VE)を使用した。
  • 軟弱地盤なので、単位区間ごとに管路導通試験器を通して配管した。
  • 地中箱内で中間接続を行ったので、ケーブルを地中箱の壁に固定した。
  • 防水鋳鉄管と波付硬質合成樹脂管(FEP)の接続に、ねじきりの鋼管継手を使用した。

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この過去問の解説 (2件)

01

需要場所に施設する高圧地中電線路の管路工事に関する設問です。

選択肢1. 管路に硬質塩化ビニル電線管(VE)を使用した。

適当です。

管路に硬質塩化ビニル電線管(VE)等の堅牢で重量物圧力に耐えられる材質を選定します。

選択肢2. 軟弱地盤なので、単位区間ごとに管路導通試験器を通して配管した。

適当です。
軟弱地盤では、単位区間ごとに管路導通試験器を通して地盤の堅さを確認しながら配管します。

選択肢3. 地中箱内で中間接続を行ったので、ケーブルを地中箱の壁に固定した。

適当です。

地中箱内で中間接続を行ったので、ケーブルを地中箱の壁に固定します。

選択肢4. 防水鋳鉄管と波付硬質合成樹脂管(FEP)の接続に、ねじきりの鋼管継手を使用した。

不適当です。

防水鋳鉄管と波付硬質合成樹脂管(FEP)の接続は、ねじきりの鋼管継手ではなく腐食防止として異物継手を使用します。

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02

高圧地中電線路の管路工事は、電線を地下の管(パイプ)に収めて設置する工事です。

電線を地面に直接埋める直埋式と異なり、管路式は保守や増設がしやすいという利点があります。

 

主な作業と注意点

 

管の選定と敷設:

地中埋設に適した硬質塩化ビニル管(VE)や波付硬質合成樹脂管(FEP)などが使われます。

地盤が弱い場所では、管路が変形しないよう、敷設後に導通試験を行います。

管の接続:

異なる材質の管(例:金属管と合成樹脂管)を接続する場合、それぞれの管に合った専用の継手を使います。

合成樹脂管はねじ切りができないため、金属管用のねじ切り継手は使えません。

ケーブルの引込みと固定:

管の中にケーブルを引込み、途中の地中箱(ハンドホール)で接続する際は、接続部への負担を減らすため、

ケーブルを地中箱の壁に固定します。

選択肢1. 管路に硬質塩化ビニル電線管(VE)を使用した。

適切です。

硬質塩化ビニル電線管(VE)は、電線管路に広く使用される材料であり、特に地中埋設管路に適しています。

選択肢2. 軟弱地盤なので、単位区間ごとに管路導通試験器を通して配管した。

適切です。

軟弱地盤では、管路が変形したり沈下したりする可能性があるため、

電線を通す前に、単位区間ごとに導通試験器を通して管路が正常で

あることを確認することは、非常に重要な工程です。

選択肢3. 地中箱内で中間接続を行ったので、ケーブルを地中箱の壁に固定した。

適切です。

地中箱(ハンドホール)内でケーブルを接続する場合、ケーブルの自重や

外部からの張力で接続部が損傷するのを防ぐため、ケーブルを地中箱の

壁にしっかりと固定する必要があります。

選択肢4. 防水鋳鉄管と波付硬質合成樹脂管(FEP)の接続に、ねじきりの鋼管継手を使用した。

不適切です。

防水鋳鉄管は金属製であり、ねじ切り加工が可能です。

しかし、波付硬質合成樹脂管(FEP)は合成樹脂製であり、ねじ切り加工はできません

この二つの異なる材質の管を接続するには、それぞれ専用の継手を使用する必要があります。

まとめ

この問題は、高圧地中電線路の管路工事に関する適切な施工方法を問うものです。

 

使用する管: 硬質塩化ビニル電線管(VE)は、地中管路に適しているため適切です。

軟弱地盤での試験: 軟弱地盤では管路の変形を防ぐため、導通試験器を使って確認するのは適切です。

ケーブルの固定: 接続部を保護するため、地中箱内でケーブルを壁に固定するのは適切です。

管の接続方法: 鋼管はねじ切りが可能ですが、合成樹脂管(FEP)はねじ切りができないため、ねじきりの鋼管継手で接続するという記述は不適切です。

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