FP3級の過去問
2023年9月
実技 問17

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

FP3級試験 2023年9月 実技 問17 (訂正依頼・報告はこちら)

<設例>に基づき下記の問について解答しなさい。

<設例>

貴博さんは、60歳で定年を迎えた後、公的年金の支給が始まる65歳までの5年間の生活資金に退職一時金の一部を充てようと考えている。退職一時金のうち600万円を年利2.0%で複利運用しながら5年間で均等に取り崩すこととした場合、年間で取り崩すことができる最大金額として、正しいものはどれか。なお、下記<資料>の係数の中から最も適切な係数を選択して計算し、円単位で解答すること。また、税金や記載のない事項については一切考慮しないものとする。
問題文の画像
  • 1,152,960円
  • 1,236,240円
  • 1,272,960円

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

資産運用に関する計算問題です。

退職金の一部600万円を年利2.0%で複利運用しながら、5年間で均等に取り崩す場合の「年間の受取金額」を計算します。

 

下記の各係数の意味を理解して、問題を解いてみましょう。

 

 

各係数の意味

 

<減債基金係数>

将来の目標金額を受け取るための毎年の積立金額を計算するときの係数

 

<現価係数>

将来の目標金額を受け取るために、現在必要な金額を計算するときの係数

 

<資本回収係数>

元本運用しつつ、一定額を取り崩す場合の毎年の受取金額を計算するときの係数

 

<終価係数>

元本運用によって得られる将来の元利合計額を計算するときの係数

選択肢1. 1,152,960円

誤りです。

選択肢2. 1,236,240円

誤りです。

選択肢3. 1,272,960円

正しいです。

まとめ

600万円を年利2.0%で複利運用しながら、5年間で均等に取り崩す場合の、年間の受取金額を計算するときは<資本回収係数>を使用します。

 

したがって、この問題では年利2.0%の資本回収係数(0.21216)を使用して、計算します。

600万円✕0.21216=1,272,960円

 

「1,272,960円」が正解です。

参考になった数2

02

複利で運用する手持ち資金を一定期間で取り崩していく場合、毎年いくら受け取れるかを求めるには、「資本回収係数」を使います。

資本回収係数は、借入金から毎年の返済額を求めるときにも利用します。

 

問題文では

600万円を、年利2.0%で複利運用しながら5年間で取り崩す場合、毎年いくら受け取れるかを求めるのですから

600万円×0.21216(2.0%の資本回収係数)=1,272,960円

となります。

 

(参考)

「減債基金係数」とは

一定の利率で複利運用しながら一定期間後の目標金額を貯めるために、毎年どれだけ積み立てればよいかを求める係数です。

 

現価係数とは

将来の目標金額を複利運用で得るためには、現在いくらの元本が必要かを求める係数です。

 

「終価係数」とは

現在ある資金を複利運用した場合、将来いくらになるかを求める係数です。

まとめ

「1,272,960円」が正解です。

参考になった数2

03

ポイントは、6つの係数をしっかりとパターンごと理解しているかになります。

選択肢1. 1,152,960円

正解です。

運用しながら退職一時金を取り崩すため資本回収係数が当てはまります。

年利が2%で、資本回収係数を利用するので係数速見表から0.21216が当てはまります。

計算すると600万円×0.21216=1,152,960円となります。

選択肢2. 1,236,240円

誤りです。

選択肢3. 1,272,960円

誤りです。

まとめ

6つの係数は文章をよく読んで理解しないと、間違ってしまいます。

6つの係数それぞれが文章に当てはまるのかパターンをしっかりと把握しましょう。

ケアレスミスは勿体無いです。6つの係数に出てくる計算はほとんどが100万円や1000万超えのものが多いので1桁ミスなど気をつけましょう。

参考になった数0