FP3級の過去問
2024年1月
実技 問2
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問題
FP3級試験 2024年1月 実技 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
下記は、近藤家のキャッシュフロー表(一部抜粋)である。このキャッシュフロー表の空欄( ア )~( ウ )にあてはまる数値として、誤っているものはどれか。なお、計算に当たっては、キャッシュフロー表中に記載の整数を使用し、計算過程においては端数処理をせず計算し、計算結果については万円未満を四捨五入すること。
- (ア)611
- (イ)199
- (ウ)1,041
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この過去問の解説 (3件)
01
顧客の「ライフイベント表」をもとに、将来の収支状況、貯蓄残高などを予測し、表にまとめたものが「キャッシュフロー表」です。
【基本生活費の求め方】
n年目の基本生活費は次のように計算します。
n年目の生活費=基準年の生活費×(1+変動率)n
問題文に当てはめると
3年目の基本生活費=593万円×(1+0.01)3 ≒611万円(万円未満四捨五入)
となります。
よって、「611」は適切です。
【年間収支の求め方】
年間収支は、その年の収入合計から支出合計を引いた金額となります。
〈手順1〉妻の給与収入を求めます
n年目の給与収入の求め方は
基準年の給与収入×(1+変動率)n となります。
問題文に当てはめると
572万円×(1+0.01)=577.72万円
〈手順2〉収入合計を計算します
問題文では
634万円(本人収入)+577.72万円(妻の収入)=1211.72万円
〈手順3〉収入合計から支出合計を引いて、年間収支を求めます
1211.72万円-1,013万円≒199万円(万円未満四捨五入)
となります。
よって、「199」は適切です。
【金融資産残高の求め方】
金融資産残高は次のように計算します。
金融資産残高=前年の金融資産残高×(1+変動率)+その年の年間収支
問題文に当てはめると
896万円(前年の金融資産残高)×(1+0.01)+135万円≒1,040万円(万円未満四捨五入)
よって「1,041」は不適切です。
「1,041」が誤りです。
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02
キャッシャフロー表の計算問題になります。
キャッシュフロー表の空欄(ア)(イ)(ウ)を埋めるためには、以下3項目の計算が必要です。
・基本生活費
・年間収支
・金融資産残高
それでは、具体的に見ていきましょう。
<基本生活費>
計算式
現在の基本生活費✕(1+変動率)n
※n:年数
近藤家の基本生活費(経過年数3年)
593万円✕(1+0.01)3≒611万円
※変動率はキャッシュフロー表で確認する
※変動率1%
<年間収支>
計算式
収入合計-支出合計
近藤家の年間収支(経過年数1年)
給与収入
本人:634万円
妻:577.72万円
※妻の給与収入計算式
(基準年の給与収入:572万円)✕(1+変動率)
※変動率1%
収入合計
634+577.72=1211.72万円
支出合計(キャッシュフロー表より)
1,013万円
年間支出:1,211.72-1,013≒199万円
<金融資産残高>
計算式
経過年数1年の金融資産残高✕(1+変動率)+経過年数2年の年間収支
近藤家の金融資産残高(経過年数2年)
896万円✕(1+0.01)+135万円≒1,040万円
※変動率1%
正しいです。
正しいです。
誤りです。
この問題は、誤っている選択肢を選びます。
間違えないようにしましょう。
「1,041」が誤りです。
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03
誤っているものを選択する問題です。
人生の中で起こるライフイベント(就職・結婚・子育てなど)とそれに必要な資金の額を時系列順にまとめた表を「ライフイベント表」といい、そのライフイベント表と現在の収支状況をもとにして将来の収支状況と貯蓄残高の推移をまとめた表を「キャッシュフロー表」といいます。
本問題では「(ア)3年目の基本生活費」、「(イ)1年後の年間収支」、「(ウ)2年後の金融資産残高」を求め、誤っているものを選択します。
n年目の基本生活費は『基準年の基本生活費×(1+変動率)n』で求めることができます。
近藤家のキャッシュフロー表の数値を代入すると、3年目の基本生活費は『基準年の基本生活費593万円×(1+変動率0.01)3=610.96...万円』となり、万円未満を四捨五入するので「611万円」を求めることができます。
「611万円」は正しいので、この選択肢は間違いです。
その年の収入合計から支出合計を引くことで年間収支を求めることができます。
1年後の収入合計を求めるために、まずは本人と妻の給与収入を求めます。
本人の1年後の給与収入はキャッシュフロー表に記載されているので「634万円」を用います。
次に妻のn年後の給与収入は『基準年の給与収入×(1+変動率)n』で求めることができます。
キャッシュフロー表の数値を代入すると、1年後の妻の給与収入は『基準年の給与収入572万円×(1+変動率0.01)=577.72万円』を求めることができます。
そして、1年後の本人の給与収入「634万円」と妻の給与収入「577.72万円」を合計した「1,211.72万円」が1年後の収入合計となります。
最後に収入合計から支出合計を差し引きます。
キャッシュフロー表より、1年後の支出合計は「1,013万円」と記載されているので、年間収支を求める計算式は『収入合計1,211.72万円-支出合計1,013万円=198.72万円』となり、万円未満を四捨五入するので「199万円」を求めることができます。
「199万円」は正しいので、この選択肢は間違いです。
金融資産残高は『前年の金融資産残高×(1+変動率)±年間収支』で求めることができます。
キャッシュフロー表の数値を代入すると『前年の金融資産残高896万円×(1+変動率0.01)+年間収支135万円=1,039.96万円』となり、万円未満を四捨五入するので「1,040万円」を求めることができます。
「1,040万円」は誤りなので、この選択肢が正解です。
したがって、答えは「1,040万円」です。
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