FP3級の過去問
2024年1月
実技 問20
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問題
FP3級試験 2024年1月 実技 問20 (訂正依頼・報告はこちら)
智孝さんは、通常65歳から支給される老齢基礎年金を繰り上げて受給できることを知り、FPの最上さんに質問をした。智孝さんの老齢基礎年金および老齢厚生年金の繰上げ受給に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、老齢基礎年金および老齢厚生年金の受給要件は満たしているものとする。
- 老齢基礎年金を繰上げ受給した場合の年金額は、繰上げ年数1年当たり4%の割合で減額される。
- 老齢基礎年金を繰上げ受給した場合の年金額の減額は、一生涯続く。
- 老齢基礎年金を繰上げ受給する場合は、老齢厚生年金も同時に繰上げ受給しなければならない。
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この過去問の解説 (3件)
01
最も不適切な選択肢を選ぶ問題です。
老齢基礎年金おやび老齢厚生年金の「繰上げ受給」とは、65歳になるよりも早く(60歳~65歳になるまでの間)年金の受け取りを開始することをいい、「繰下げ受給」とは65歳よりも遅く(66歳~75歳まで。令和4年4月に改正)年金の受け取りを開始することをいいます。
老齢基礎年金を繰上げ受給した場合の年金額は、『繰り上げた月数×0.4%』で減額されます。
1ヶ月あたり0.4%で減額されるので、繰上げ年数1年当たりに換算すると『12ヶ月×0.4%=4.8%』の割合で年金額から減額されることがわかり、選択肢の「4%」は不適切であることがわかります。
最も不適切な選択肢を選ぶ問題なので、この選択肢が正解です。
老齢基礎年金を繰上げ受給した場合、申請後の取り消しや変更はできず年金額の減額は一生涯続きます。
選択肢の内容は適切なので、この選択肢は間違いです。
老齢基礎年金を繰上げ受給する場合は、老齢厚生年金も同時に繰上げ受給しなければなりません。
どちらか片方だけを繰上げ受給申請し、もう片方を遅らせて受け取る、のようなことはできないので注意しましょう。
選択肢の内容は適切なので、この選択肢は間違いです。
なお、繰下げ受給については老齢基礎年金と老齢厚生年金を別々に繰り下げることができるので覚えておきましょう。
したがって、答えは「老齢基礎年金を繰上げ受給した場合の年金額は、繰上げ年数1年当たり4%の割合で減額される」です。
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02
老齢基礎・厚生年金は、原則として65歳から受け取ることができますが、希望により60歳から65歳になるまでの間に繰り上げて受給することができます。
誤った記述です。
繰上げ受給の減額率は、「繰り上げた月数×0.4%」となります。
(繰上げ年数1年当たり=0.4%×12か月=4.8%)
正しい記述です。
老齢年金を繰上げ請求すると、繰上げ請求の取り消しはできず、減額された年金額は、生涯変わりません。
正しい記述です。
老齢基礎・厚生年金の繰上げ請求は、原則として同時に行う必要があります。
(繰下げ請求は、老齢基礎年金・厚生年金を別々に行うことができます。)
「老齢基礎年金を繰上げ受給した場合の年金額は、繰上げ年数1年当たり4%の割合で減額される。」が不適切です。
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03
老齢年金に関する問題です。
老齢年金は、原則65歳から受給できますが、申し出ることにより、受給開始時期の変更が可能です。なお、変更による注意点や年金増(減)額率は、以下のとおりです。
<繰上げ受給>
※60歳から65歳になるまでの間で、受給を開始すること
・繰上げ受給の場合、年金額は繰り上げた月あたり0.4%減額され、一生涯続く
・「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」は同時に繰り上げることが必要
・繰上げ請求後の取り消しは不可
<繰下げ受給>
※66歳以後75歳までの間で、受給を開始すること
・繰下げ受給の場合、年金額は繰り下げた月あたり0.7%増額され、一生涯続く
・「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」は別々に繰り下げることが可能
・繰下げによる待機期間中は「加給年金」や「振替加算」の受取は不可
上記内容を参考にして、問題を解いてみましょう。
繰上げ年数1年の場合は4.8%となります。(0.4%✕12カ月)
この選択肢は不適切です。
適切です。
適切です。
「老齢基礎年金を繰上げ受給した場合の年金額は、繰上げ年数1年当たり4%の割合で減額される。」が不適切です。
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