行政書士 過去問
令和6年度
問14 (法令等 問14)

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問題

行政書士試験 令和6年度 問14(法令等 問14) (訂正依頼・報告はこちら)

行政不服審査法における審査請求に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
  • 審査請求は、審査請求人本人がこれをしなければならず、代理人によってすることはできない。
  • 審査請求人以外の利害関係人は、審査請求に参加することは許されないが、書面によって意見の提出をすることができる。
  • 多数人が共同して審査請求をしようとする場合、1人の総代を選ばなければならない。
  • 審査請求人本人が死亡した場合、当該審査請求人の地位は消滅することから、当該審査請求の目的である処分に係る権利が承継されるか否かにかかわらず、当該審査請求は当然に終了する。
  • 法人でない社団または財団であっても、代表者または管理人の定めがあるものは、当該社団または財団の名で審査請求をすることができる。

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この過去問の解説 (1件)

01

審査請求の当事者能力・当事者適格(行政不服審査法)

 

審査請求人になる為にはその能力と資格が必要です。

当事者能力とはそもそも主体として審査請求できるかという問題で、自然人・法人・代表者または管理者の定めのある法人格のない社団(および財団)に認められます。

当事者適格とは審査請求で争う事実について違法(または不作為)を主張するだけの利害関係を有するかどうかという問題です。

選択肢1. 審査請求は、審査請求人本人がこれをしなければならず、代理人によってすることはできない。

×

代理人による審査請求も認められます(行政不服審査法12条1項)。

 

選択肢2. 審査請求人以外の利害関係人は、審査請求に参加することは許されないが、書面によって意見の提出をすることができる。

×

利害関係人も審理員の許可を得て審査請求に参加することができます(行政不服審査法13条1項)。

審査請求に参加できないとしている部分が誤りとなります。

選択肢3. 多数人が共同して審査請求をしようとする場合、1人の総代を選ばなければならない。

×

数人が共同して審査請求をする場合、その代表者(総代)を3人以内で決めることができます(行政不服審査法11条1項)。

しかし、これはあくまで審査請求人側の権利であって義務ではありません。

選択肢4. 審査請求人本人が死亡した場合、当該審査請求人の地位は消滅することから、当該審査請求の目的である処分に係る権利が承継されるか否かにかかわらず、当該審査請求は当然に終了する。

×

審査請求人が死亡した場合、相続人その他の包括承継人は審査請求の目的である権利を承継している限り審査請求人の地位を承継することができます。(行政不服審査法15条1項2項)。

選択肢5. 法人でない社団または財団であっても、代表者または管理人の定めがあるものは、当該社団または財団の名で審査請求をすることができる。

法人格のない社団・財団(いわゆる権利能力なき社団)も代表者・管理者の定めがあれば審査請求人となることができます。(行政不服審査法10条)

まとめ

当事者能力や参加人による審査請求などは行政不服審査法に法定されていますので、一度条文を一読しておくことをお勧めします。

 

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