保育士の過去問
平成25年(2013年)
保育原理 問11

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問題

保育士試験 平成25年(2013年) 保育原理 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

次の保育所での【事例】を読んで、【問】に答えなさい。

【事例】
4歳児クラスのM君は、数人の友達が砂場で砂山を作っているのを見ていたが、友達が大きなトンネルを掘ろうと話し合っているときに、さっと砂場に入り、トンネルを掘ろうとした。
友達に「M君とは遊んでいない。」と言われると、足で砂山を踏みつぶしてしまった。砂山を作っていたHちゃんが「もう、M君とはずっと遊ばない。だいっきらい。と叫んだ。
いつものM君は、自分の意見が通らないとかんしゃくを起こすことが多いのだが、このときは園庭の隅に一人で走っていき、みんなに背を向けてこらえている様子である。砂場の友達は砂山を作りなおして遊びの続きをしている。

【問】
この場にいた保育士が、まず第一に行う対応として、最も適切な記述を一つ選びなさい。

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この過去問の解説 (3件)

01

事例問題は必ず毎年出題されています。実際の保育現場でよく起こる光景ですので自分が保育士になったらどのような対応・声掛けをするかという視点で問題を読めば答えが導き出せると思います。
あと事例問題の対象年齢(クラス)を必ず確認してください。対象年齢と発達過程が保育所保育指針に書かれていますので、一読してください。

1.2.3 4歳児の発達過程(保育所保育指針より)「自分の行動やその結果を予測して不安になるなどの葛藤も経験する。仲間とのつながりが強くなる中でけんかも増えてくる。その一方で決まりの大切さに気付き守ろうとする」となっています。
また3歳以上児 配慮事項「自分の気持ちや経験を自分なりの言葉で話す」となっているので、保育士が仲良く遊ぶように促したり他の子に仲裁をお願いしたりするのは不適切です。

4.M君の気持ちを理解し見守っている対応は適切です。

5.成長過程において、けんかは必要です。
保育士の見守り、年齢に応じては仲立ちも必要です。この事例は4歳なので、けんかになるから二人を離しておく対応ではなく二人の気持ちを受容しながら、当人同士が決まりの大切さに気が付いたり自分の言葉で話せるような援助をしていきます。

よって選択肢4が正解です。

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02

正解は4です。

1 ×
一人一人の気持ちを受け止めることが大切です。砂場で遊んでいる子どもたちに一方的にM君と遊ぶよう強要することは、Hちゃんの気持ちもM君の気持ちも受け止めておらず、適切な対応ではありません。

2 ×
子どもたちが自ら判断して行動できるよう配慮することが大切です。当事者ではない子どもたちに強制的に促すことは、適切な対応ではありません。

3 ×
まずはM君が泣いている理由に耳を傾けるべきです。適切な対応とはいえません。

4 ○
M君の様子を見守ることは、適切な対応だといえます。

5 ×
子どもの成長には、ときにはケンカも必要です。保育所保育指針の3歳児以上児の保育に関わる配慮事項には「けんかなど葛藤を経験しながら次第に相手の気持ちを理解し、相互に必要な存在であることを実感できるよう配慮すること」とあります。

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03

正解は4です。
保育所保育指針の「3 3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」における「(2) ねらい及び内容」の 「イ 人間関係」の記述を参照。

1.2.3は不適切です。
(ウ)内容の取扱い⑤に「互いに思いを主張し、折り合いを付ける体験をし、きまりの必要性などに気付き、自分の気持ちを調整する力が育つようにすること。」という記述があります。

4は適切です。
(ウ)内容の取扱い④に「人に対する信頼感や思いやりの気持ちは、葛藤やつまずきをも体験し、それらを乗り越えることにより次第に芽生えてくることに配慮すること。」という記述があります。

5は、先ほど述べた(ウ)④の記述の視点からみて不適切です。葛藤やつまずき=けんかは必要です。

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