保育士の過去問
平成25年(2013年)
保育原理 問12
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問題
保育士試験 平成25年(2013年) 保育原理 問12 (訂正依頼・報告はこちら)
次の保育所での【事例】を読んで、【問】に答えなさい。
【事例】
4歳児クラスのM君は、数人の友達が砂場で砂山を作っているのを見ていたが、友達が大きなトンネルを掘ろうと話し合っているときに、さっと砂場に入り、トンネルを掘ろうとした。
友達に「M君とは遊んでいない。」と言われると、足で砂山を踏みつぶしてしまった。砂山を作っていたHちゃんが「もう、M君とはずっと遊ばない。だいっきらい。と叫んだ。
いつものM君は、自分の意見が通らないとかんしゃくを起こすことが多いのだが、このときは園庭の隅に一人で走っていき、みんなに背を向けてこらえている様子である。砂場の友達は砂山を作りなおして遊びの続きをしている。
【問】
この場にいた保育士のHちゃんへの言葉かけとして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 「そんな言葉を言ってはいけない。」と、仲間はずれを強く制止する。
B 「だいっきらいって、言ってもいいんだっけ?」と、Hちゃんが基本的な態度を身につけることができるように問いただす。
C 「M君は、いつも乱暴だからね。『そういう子とは遊ばない』と、みんなで強く言った方がいい。」と、Hちゃんを支持する。
D 「砂山こわれちゃって大変だったね。何があったのか、聞かせてくれる?」と、Hちゃんが自分の思いを言葉で表現できるよう話しかける。
E 「もう少しでできるところだったのに残念だったね。M君はなんでこわしちゃったんだろうね。」と、Hちゃんの思いを受けとめた上で、M君の気持ちに気づくことができるよう問いかける。
【事例】
4歳児クラスのM君は、数人の友達が砂場で砂山を作っているのを見ていたが、友達が大きなトンネルを掘ろうと話し合っているときに、さっと砂場に入り、トンネルを掘ろうとした。
友達に「M君とは遊んでいない。」と言われると、足で砂山を踏みつぶしてしまった。砂山を作っていたHちゃんが「もう、M君とはずっと遊ばない。だいっきらい。と叫んだ。
いつものM君は、自分の意見が通らないとかんしゃくを起こすことが多いのだが、このときは園庭の隅に一人で走っていき、みんなに背を向けてこらえている様子である。砂場の友達は砂山を作りなおして遊びの続きをしている。
【問】
この場にいた保育士のHちゃんへの言葉かけとして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 「そんな言葉を言ってはいけない。」と、仲間はずれを強く制止する。
B 「だいっきらいって、言ってもいいんだっけ?」と、Hちゃんが基本的な態度を身につけることができるように問いただす。
C 「M君は、いつも乱暴だからね。『そういう子とは遊ばない』と、みんなで強く言った方がいい。」と、Hちゃんを支持する。
D 「砂山こわれちゃって大変だったね。何があったのか、聞かせてくれる?」と、Hちゃんが自分の思いを言葉で表現できるよう話しかける。
E 「もう少しでできるところだったのに残念だったね。M君はなんでこわしちゃったんだろうね。」と、Hちゃんの思いを受けとめた上で、M君の気持ちに気づくことができるよう問いかける。
- A○ B× C× D○ E×
- A× B○ C× D○ E○
- A× B× C○ D× E○
- A× B× C× D○ E○
- A× B× C× D○ E×
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この過去問の解説 (3件)
01
正解はA× B× C× D○ E○です。
A ×
ここではまず、Hちゃんの思いを受け止めることが重要です。保育所保育指針には、「一人一人の子どもの気持ちを受け止め、援助すること」という配慮事項が記述されています。Hちゃんの思いを聞かずに制止することは適切な対応とはいえません。
B ×
Hちゃんが「だいっきらい」と言った理由も聞かずにそれを制止することは、保育所保育指針に記述されている「一人一人の子どもの気持ちを受け止め、援助すること」という配慮事項にのっとっておらず、適切な対応とはいえません。
C ×
Hちゃんだけを支持してM君を悪者にするような発言を、保育士はとるべきではありません。
D ○
保育所保育指針の第3章「保育の内容」2「保育の実施上の配慮事項」(4)「3歳以上児の保育に関わる配慮事項」キには、「自分の気持ちや経験を自分なりの言葉で表現することの大切さに留意し」と、あります。Dの対応は、保育所保育指針の内容に沿った適切な対応です。
E ○
Hちゃんの気持ちに寄り添いながら、M君の気持ちを考えることができるように導くような対応は、保育所保育指針の解説書にある「保育士等は子ども同士のやり取りやぶつかり合いを見守りながら、必要に応じて相手の気持ちを知らせ、子どもの心の安定に配慮して援助することが大切です」という記述にのっとった適切な対応だといえます。
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02
保育士の言葉がけは実際の保育現場においても非常に重要となってきます。事例問題では実際の保育現場に即した状況となっています。
事例問題にはSくん・Mちゃんなど2名程度の園児が登場します。それぞれの年齢による発達過程をふまえ保育士の声掛けや対応を解答します。
事例問題をしっかり読み自分が保育士としてどのような対応をするかを考えて行けば答えが導き出せると思います。
A.B.C 誤り。強く制止したり問いただしたり片方の子を支持するのは保育士として不適切な対応です。
友達の良さに気付き一緒に活動する楽しさを味わう、良い事や悪い事がある事に気付き考えながら行動する力を身に付ける事が必要です。
保育所保育指針 第3章 3歳以上児の保育に関わる配慮事項 参照:けんかなど葛藤を経験しながら次第に相手の気持ちを理解し相互に必要な存在であることを実感できるように配慮すること。
D.E 正しい。子供の気持ちに寄り添ったり気持ちを受け止める対応は正しいです。
保育所保育指針 第3章 3歳以上児の保育に関わる配慮事項 参照:自分の気持ちや経験を自分なりの言葉で表現する事の大切さに留意し子どもの話しかけに応じるよう心がけること。
また子どもが仲間と伝えあったり話し合うことの楽しさが味わえるようにすること。
よってA× B× C× D○ E○が正解となります。
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03
保育指針「4 保育の実施に関して留意すべき事項」の「(1) 保育全般に関わる配慮事項」の
アの記述参照。
「子どもの心身の発達及び活動の実態などの個人差を踏まえるとともに、一人一人の子どもの気持ちを受け止め、援助すること。」
この視点からみると、A、B、Cは不適切です。
A、BではHちゃんの気持ちが、CではM君の気持ちが無視されています。
D,Eでは、全員の気持ちが尊重されており、DではHちゃんが自分の気持ちを言葉にできるよう、Eでは相手の気持ちを考えられるような援助がなされており、適切だといえます。
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