保育士の過去問
平成25年(2013年)
保育原理 問13

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問題

保育士試験 平成25年(2013年) 保育原理 問13 (訂正依頼・報告はこちら)

次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
S君(6か月)は、第一子であり、母親が仕事に復帰するために入所してきた。同じクラスの同月齢のTちゃんはS君よりも身体が大きく、動きも活発だった。
S君の母親は、S君の身体が小さいので発達も遅いのではないかと心配し、授乳時間と授乳量を何度も繰り返し確認し、時間通りに授乳して全量を飲ませてほしいと要求した。
S君は小柄だが、身長・体重は標準の範囲内で、園ではS君の成長・発達について心配はないと考えている。このことを説明して、それぞれの子どものリズムに合わせた授乳が適していることや、発達には個人差があることを伝えている。しかし母親は、翌日も同じことを尋ね、このやりとりが1週間、繰り返された。

【設問】
入所後まもないこの段階で、保育所が行う対応として、適切な記述を〇、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 母親の要求通り、定時に全量を飲ませる。
B 母親に渡す記録には時間通りに全量を飲ませたことを記し、実際には子どもに応じた授乳を続ける。
C 子どもの体重と授乳量をグラフにしてわかりやすくしたり、嘱託医によるコメントを伝えるなど、母親が納得できるように工夫しながらやりとりをする。
D 送迎時などに、母親が子育てへの不安や心配を話すことができるように配慮する。
E 母親の精神の不安定を疑い、母親に既往歴を尋ねる。

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この過去問の解説 (3件)

01

事例問題は必ず出題されますので、問題文を読みその後、設問に答える形式となっております。
保育所や担当保育士の対応について多く出題されておりますので焦らず丁寧に読み解いて答えを導き出しましょう。

A.誤り。母親は第一子であり子育ての不安があることも分かりますが体重は標準の範囲内である事と個人差や授乳にはリズムがある事を伝えてあるので、母親の要求通りに授乳量を飲ませるのではなく、保育の専門家として適切な助言や安心できる声掛けをしていく必要があります。

B.誤り。記録と実施した内容(設問では授乳量)が違うと言う事は、実際の現場では有り得ない対応です。虚偽の報告は勿論、行ってはならない事柄です。

C.正しい。保護者支援として子育てに不安がある母親に対して分かりやすいグラフを提供したりしており適切な対応です。

D.正しい。忙しい母親と情報交換が出来るのは送迎時と連絡帳が中心になります。送迎時には直接、口頭での情報交換となりますので子育ての不安や悩みを聞くことが出来る環境を作ることが必要です。

E.誤り。一方的に精神不安定を疑って既往歴を確認する方法は誤りです。

よって××○○×となり選択肢4が正解です。

参考になった数30

02

正解は4です。

A ×
園では「それぞれの子どものリズムに合わせた授乳が適していること」を認識しているにもかかわらず、母親の要求に従って言いなりになるのは、専門的な保育をしているとはいえず、不適切な対応です。

B ×
母親に対して嘘の報告をするのは、もってのほかです。保護者との信頼関係を保つためにも、不適切な対応です。

C ○
子育ての不安を解消するために、母親を援助することもまた、保育所がすべき支援です。

D ○
母親を支援するにあたり、送迎時などに気軽に相談にのれる体制を整えることは、適切な対応です。

E ×
やみくもに既往歴を尋ねることで母親との信頼関係を壊す可能性もあり、不適切です。入所後まもない時期は特に不安になりやすいので、母親の状況をしっかりと理解して、支援していくことが大切です。

参考になった数7

03

正解は4です。
A:×
園では「それぞれの子どものリズムに合わせた授乳が適していること」を認識しているにも関わらず、母親の言い分に従うのは不適切です。

B:×
虚偽の報告をすることはいかなる理由があろうと不適切です。保育の実際と記録が異なることはあってはなりません。

C:〇
専門家からのコメント、グラフなど、具体的に示すことで、納得を得られやすく、保育士への信頼感も高まります。

D:〇
家庭とのコミュニケーションは信頼関係を築くうえで欠かせません。特に入所後まもない時期は、親子ともに不安になりやすいことを考慮しましょう。

E:×
不安な保護者の気持ちを受け止めた対応とはいえず、保護者支援として不適切です。

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