保育士の過去問
平成25年(2013年)
保育原理 問14
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問題
保育士試験 平成25年(2013年) 保育原理 問14 (訂正依頼・報告はこちら)
次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
4月に入所してきたW君(4歳)は、入所して半年が経過した。気に入った玩具があると友達が使っていても何も言わずにさっと取ってしまったり、順番を待てないなど衝動的であり、保育士の話を聞いていないなど不注意が気になる。母親は子どもの発達について心配している様子はみられない。
【設問】
担当保育士が、この段階で行う対応として、適切な記述を〇、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 母親が心配していないので、保育士はそのまま何もしない。
B 母親には何も言わずに、保育所から直接、療育機関にW君の発達状況と母親の連絡先を伝える。
C 母親にW君は発達障害であると話し、療育機関を受診するようにと指導する。
D 毎年行っている保育参加に誘い、母親が子どもの発達に関心を向けるきっかけづくりをする。
E 保育所内で話し合い、W君に適した関わり方や環境を工夫する。
【事例】
4月に入所してきたW君(4歳)は、入所して半年が経過した。気に入った玩具があると友達が使っていても何も言わずにさっと取ってしまったり、順番を待てないなど衝動的であり、保育士の話を聞いていないなど不注意が気になる。母親は子どもの発達について心配している様子はみられない。
【設問】
担当保育士が、この段階で行う対応として、適切な記述を〇、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 母親が心配していないので、保育士はそのまま何もしない。
B 母親には何も言わずに、保育所から直接、療育機関にW君の発達状況と母親の連絡先を伝える。
C 母親にW君は発達障害であると話し、療育機関を受診するようにと指導する。
D 毎年行っている保育参加に誘い、母親が子どもの発達に関心を向けるきっかけづくりをする。
E 保育所内で話し合い、W君に適した関わり方や環境を工夫する。
- A○ B× C× D× E×
- A× B○ C× D○ E×
- A× B× C○ D× E○
- A× B× C× D○ E○
- A× B× C× D○ E×
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この過去問の解説 (3件)
01
A.誤り。保育所保育指針 第5章 健康及び安全 1子どもの健康支援(1)子どもの健康状態並びに発育及び発達状態の把握参照:健康状態や発育発達について定期的継続的に把握する。
状態観察し何らかの疾病が疑われる場合は保護者に連絡し嘱託医に相談するとなっています。
保育所としては母親が心配していないので何もしないと言う対応は不適切です。
B.誤り。個人情報の観点からも保護者の同意を得ずに園児の状況と母親の連絡先を伝えるのは不適切な対応です。必ず保護者の同意を得た上で対応するようにしましょう。
C.誤り。保育士は発達障害であるかどうかを判断することは出来ません。判断出来るのは医療機関の医師となります。
D.正しい。この事例では母親は発達状況について心配していないこともふまえ、保育参加に来てもらい子供と触れ合う中で他の子との関わりも含めて母親が発達過程を確認出来る機会を設けることは適切な対応です。
E.正しい。子どもの発達については保育所保育指針 発達過程 前文 ~(略)一人一人の発達過程や心身の状態に応じた適切な援助及び環境構成を行うことが重要であると書かれています。
職員間で園児の状態を把握しクラス担任を交えて定期的なカンファレンス(事例検討会)などを実施することもあります。また状況に合わせた環境構成も必要になってきます。
よって×××○○となり選択肢4が正解です。
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02
A ×
保育所保育指針によると、「一人一人の発達過程や心身の状態に応じた適切な援助及び環境構成を行うことが重要」とあります。この場合、気になる点が見られるのに何もしないのは、不適切です。
B ×
保育所保育指針には、保護者に対する支援として、「保護者一人一人の自己決定を尊重すること」とあります。母親への相談をせずに療育期間に連絡することは、不適切です。
C ×
保育士は、発達障害を断定することはできません。発達障害の疑いを感じたときも、保護者には受け入れがたい場合も多いので、慎重に伝えていく必要があります。
D ○
保育所保育指針によると、「保育所に入所している子どもの保護者に対する支援は、子どもの保育との密接な関連の中で、子どもの送迎時の対応、相談や助言、連絡や通信、会合や行事など様々な機会を活用して行うこと」とあります。行事を利用して発達に関心を向けるきっかけづくりをすることは、適切な対応です。
E ○
発達に心配がある子どもの保育においては特に、職員が連携をとり、関わり方や環境を工夫して、柔軟な保育をすることが必要です。
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03
A:×
保育指針には「子どもの心身の発達及び活動の実態などの個人差を踏まえるとともに、一人一人の子どもの気持ちを受け止め、援助すること。」という記述があります。保育士として何もしないのは不適切です。
B:×
保育指針には、保護者にたいする子育て支援として「保護者の気持ちを受け止め、相互の信頼関係を基本に、保護者の自己決定を尊重すること。」と記述があります。まずは母親との相談が必要です。
C:×
保育士は診断をくだすことはできません。たとえ保護者から発達障害ではないかと相談を受け、子どもにその兆候が見られたとしても、診断には必ず専門機関の受診が必要です。
D:〇
保育指針の「保育所における子育て支援に関する基本的事項」には「保育及び子育てに関する知識や技術など、保育士等の専門性や、子どもが常に存在する環境など、保育所の特性を生かし、保護者が子どもの成長に気付き子育ての喜びを感じられるように努めること。」とあります。保育所行事は、保護者が子どもの発達に関心を向ける良いチャンスです。
E:〇
子どもの状態を職員間で共有し、かかわり方の意識統一をしておくことは必要です。
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