保育士の過去問
平成25年(2013年)
社会福祉 問63

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問題

保育士試験 平成25年(2013年) 社会福祉 問63 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【I群】の歴史的事象と【II群】の解説文を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【I群】
A べヴァリッジ報告
B 新救貧法(1834年)
C 恤救規則
D セツルメント

【II群】
ア 貧困は環境や社会状況に原因を求めることができるので、地域社会の改善によって救貧問題を克服することが考えられた。
イ 血縁や地縁などの無い窮民に対してのみ公的救済を行ったが、救済の責任は、本来血縁や地縁などの人情的なつながりにあるとした。
ウ 窮民の援助は、最低辺の労働者の生活以下の水準にとどめ、働ける者には強制労働を課した。
エ 貧困を生みだす要因に対して、新たな社会保障システムを打ち出した。
  • Aア  Bイ  Cウ  Dエ
  • Aイ  Bア  Cウ  Dエ
  • Aウ  Bア  Cエ  Dイ
  • Aエ  Bイ  Cア  Dウ
  • Aエ  Bウ  Cイ  Dア

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は5です。

A エ
ヘヴァレッジ報告(社会保険及び関連サービス)とはイギリスで1942年に発表されたもので、世界の社会保障システムに大きな影響を与えました。貧困の原因を5つの巨悪(貧困、疾病、無知、不潔、怠惰)と称し、新たな社会保障システムを提案しました。

B ウ
新救貧法(1834年)は、救貧法で給付が膨張したために、その膨張を防ぐために作られました。

C イ
恤救規則(じゅっきゅうきそく)は、明治7(1874)年に制定された、日本で初めての福祉の法律です。救済の対象は「無告の窮民(身寄りがなく働けない障害者、重症者、高齢者、13歳以下の孤児)」に限定されていました。公的な救済ですが、親族相救・隣保相扶が前提で、相互の助け合いの必要性を強調するものでした。

D ア
セツルメントは、問題を持つスラム街などに活動家が定住し、住民と関係を作って地域の福祉をはかる社会事業のことです。

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02

日本と諸外国の歴史は例年1問程度、内容を変えて出題されています。

A:ベヴァリッジ報告→1942年「社会保険及び関連サービス」が正式名称です。ゆりかごから墓場まで。

B:新救貧法→働ける者には強制労働を課した。院内保護の原則(ワークハウスシステム)

C:恤救規則→無告窮民(むこくのきゅうみん)日本初の公的救済制度。明治7年。

D:セツルメント→セツルメントは社会改良運動のこと。イギリスではトインビーホール(バーネット夫妻)、アメリカではハルハウス(アダムス)、日本では岡山博愛会(アリスペティアダムス)が有名です。

よって組み合わせは選択肢5が正解となります。

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03

正解は 5です。

A…イギリスのベヴァリッジは、委員長として「社会保険および関連サービス」(1942年、通称ベヴァリッジ報告)をまとめました。この報告は、救貧法体制をとりやめ、貧困を生み出す5つの巨人(欠乏、疾病、不潔、無知、怠惰)に対して、新たな総合的社会保障システムを提案するものでした。

B…新救貧法(1834年)は、イギリスで「エリザベス救貧法」に代わるものとして制定されました。救貧法のサービスを受ける動機づけをできるだけ低く抑えるような仕組みが導入されています。

C…恤救規則とは、明治7(1874)年に公布されました。その考え方は、済貧恤救(社会福祉)は、本来相互扶助(人民相互の情誼に因って)で行うべきですが、看過できないような貧困者についてのみ援助を行うとしたものでありました。

D…セツルメントとは、貧困を社会経済的欠陥から生まれたものととらえる民間社会福祉活動です。

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