保育士の過去問
平成24年(2012年)
児童福祉 問22

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

保育士試験 平成24年(2012年) 児童福祉 問22 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、児童福祉の基本的考え方に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 「児童福祉法」の基本理念は第1条に規定され、「児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、育成をされるよう努める」ことを定め、国民の義務とした。

B 離別母子家庭等における扶養義務の遂行について、母子家庭等の児童の親は、当該児童が心身ともに健やかに育成されるよう、当該児童を監護しない親の当該児童についての扶養義務の履行を確保するように努めなければならないと、「母子及び寡婦福祉法」において規定されている。

C 保護的な福祉観のみに囚われることなく、もっと積極的に、「ウェルビーイング(well-being)の確保」や「自立を支援すること」を児童福祉の基本理念として考えるべきだという見解がある。

D 子どもは小さな体をした大人という認識から、大人と異なる固有な存在であることへの認識の転換に、ルソー(Rousseau,J.-J.)やフレーベル(Frobel,F.W.)、オーエン(Owen,R.)などが大きな役割を果たした。

E 「日本国憲法」第14条に規定される無差別平等の原則に基づき、児童であることを理由に差別が行われることは、児童福祉の立場から認められない。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

Aは○です。児童福祉法第1条において「すべて国民は、児童が心身とも健やかに生まれ、且つ、育成されるように努めなければならない」と、記されています。

Bも○です。母子及び寡婦福祉法の第5条第2項で規定されている事柄です。

Cも○です。ウェルビーングとは、「身体的、精神的、社会的に良好な状態にあること」を意味する概念。子どもの福祉では、子どもが自己実現し、みずからの可能性を開花させることを目指すべきという意味で使われます。

Dも○です。ルソーはフランスの思想家で著書「エミール」で「子どもは小さな大人ではない」として、子どもらしさを論じ、「子どもの発見者」といわれています。
フレーベルはドイツの教育家で、世界最初の幼稚園を創設し、幼児教育が大切だと唱えました。
オーエンはイギリスの社会改革思想家で、自身の工場に「性格形成学院」を作り、子どもの工場労働者への福祉を実践しました。

Eも○です。日本国憲法第14条では「人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」と、記されています。

参考になった数16

02

すべて○となっています。

児童福祉の問題では、

法律の名前、考えた人、実行した人、またそれらの出身国、本の名前、建物の名前、が頻出です。
セットで覚えておかないとなかなか解けない問題が多いので、しっかり覚えておきましょう。

参考になった数6

03

正解は1です。

A 適切です。児童福祉法第1条に「すべて国民は、児童が心身とも健やかに生まれ、且つ、育成されるように努めなければならない」と記載されています。

B 適切です。母子及び寡婦福祉法(2020年現在は母子及び節並びに寡婦福祉法)第5条に「母子家庭等の児童の親は、当該児童が心身ともに健やかに育成されるよう、当該児童の養育に必要な費用の負担その他当該児童についての扶養義務を履行するように努めなければならない。」と記載されています。

C 適切です。ウェルビーングとは、「身体的、精神的、社会的に良好な状態にあること」を言います。

D 適切です。ルソーは著書「エミール」の中で『子どもは小さな大人ではない』ことを提唱しました。フレーベルは世界で初めての幼稚園の創設者で幼児教育の大切さを説きました。オーエンは自身の工場の中に「性格形成学院」を設立し、幼児教育を行いました。

E 適切です。「人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」と日本国憲法第14条に記載されています。

参考になった数3