保育士の過去問
平成24年(2012年)
精神保健 問55
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問題
保育士試験 平成24年(2012年) 精神保健 問55 (訂正依頼・報告はこちら)
次のA~Eの記述のうち、障害名および疾患名とその症状として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 広汎性発達障害 --- 感情の平板化
B 学習障害 --- 反響言語
C 境界性パーソナリティ障害 --- 自傷行為
D 双極性障害 --- 躁状態
E 統合失調症 --- 両価性
A 広汎性発達障害 --- 感情の平板化
B 学習障害 --- 反響言語
C 境界性パーソナリティ障害 --- 自傷行為
D 双極性障害 --- 躁状態
E 統合失調症 --- 両価性
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この過去問の解説 (3件)
01
A・広汎性発達障害-✕感情の平板化
広汎性発達障害とは、社会性の獲得やコミュニケーション能力の獲得といった、人間の基本的な機能の発達遅滞を特徴とする、発達障害の一領域のことです。小児自閉症・アスペルガー症候群・レット症候群などがあります。
感情の平板化の症状は、統合失調症の特徴で、感情が自然さを失い何も感じていないかのように表情がなくなることです。
B・学習障害-✕反響言語
学習障害(LD)とは、基本的に全般的な遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものです。
反響言語とは、他者が話した言語を繰り返して発声することで、自閉症スペクトラムの児童において見られるものです。
C・境界性パーソナリティ障害-〇自傷行為
境界性パーソナリティ障害とは、青年期または成人初期から多く生じる、感情をコントロールすることが苦手で、時には衝撃的な自己破壊行為をしてしまうなどを特徴とする障害です。
D・双極性障害-〇躁状態
双極性障害(そうきょくせいしょうがい)とは、躁(そう)状態と、鬱(うつ)状態を繰り返す精神疾患のことです。
E・統合失調症-〇両価性
統合失調症とは、以前は「精神分裂病」と呼ばれていました。幻覚や妄想という症状が特徴ですが、両価性(判断基準が確立せず、左右の違いや金銀の価値の違いなどがわからず、どちらもという状態)の症状が出ることもあります。
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02
A ×
「広汎性発達障害」は発達障害の1つで、感情のコントロールや他者との関わりを苦手とします。
B ×
「反響言語」は「エコラリア」ともいい、ある言葉を何度も繰り返すことで、自閉症に見られる症状の1つです。
「学習障害(LD)」は、読み・書き・計算などの特定の能力取得に困難を伴う障害です。
C ○
「境界性パーソナリティ障害」とは、感情面の極端な不安定さが特徴的な、若い女性に多い精神疾患です。自傷行為は主な症状の1つです。
D ○
「双極性障害」とは、躁状態と鬱状態を繰り返す精神疾患です。
E ○
「両価性」(アンビバレンス)は、統合失調症の症状の1つで、ある物事に対して相反した考えを抱いてしまうことです。
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03
A 広汎性発達障害はコミュニケーション能力に著しく困難が見られる特性を持ちます。感情の平板化とは喜怒哀楽の感情が乏しい状態を指すので、広汎性発達障害の特徴とは言えません。
B 学習障害は、知的な遅れは見られないのにも関わらず特定の教科において著しく苦手が見られることを言います。反響言語とは、他者が話した言語を繰り返して発声することを指すので学習障害の特徴には当てはまりません。
C 適切です。境界性パーソナリティ障害は対人関係に強い不安を抱いたり、感情のコントロールが難しくなったりする状態を言います。精神面の不安定さによる自傷行為が見られることがあります。
D 適切です。双極性障害は躁状態とうつ状態を繰り返すことにより日常生活に支障をきたしている状態を言います。躁状態とは、気分が過度に高まり、眠ることができなかったり、金銭面のコントロールができず衝動買いやギャンブルを繰り返してしまったり、性に対して奔放さがみられるようになる状態を言います。
E 統合失調症には両価性が見られます。両価性とは「アンビバレンス」とも呼ばれ、ある物事に対して相反する考えを持つことを言います。
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