保育士の過去問
平成24年(2012年)
精神保健 問57

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問題

保育士試験 平成24年(2012年) 精神保健 問57 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
17歳の女子。ある日、電車に乗っていたところ、急に動悸と息苦しさを感じ、しばらくすると唇の周辺や両手足の先がしびれ、脱力感、発汗、頭痛を覚え、「このままでは死んでしまうのではないか」と思ったという。

【設問】
このような状態を表す精神医学的用語として最も適切なものを一つ選びなさい。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解…「5」
パニック障害
急性の強い不安の発作を1ヶ月以上繰り返す症状を特徴とする病気で、特別な原因・きっかけなしに急に発症し、パニックになったり、不安のため一人で外出したり乗り物に乗ることが困難になる障害です。

1・精神運動発作
てんかんの症状で、本人の意識が混濁して、唇をかんだり、手である場所を撫でる動作を繰り返すなど意味の分からない言動を繰り返したりすることを言います。

2・憑依障害
精神的なことが原因で、あたかも自分の体に霊や人、動物などがとりついてしまったように感じる憑依が見られる状態です。本人の従来の人格とは違う人格が現れる状態です。

3・行為障害
反復して持続的な、反社会的、攻撃的、また反抗的な行動パターンを特徴とし、年齢相応の社会規則を大きく逸脱している状態が6ヶ月以上持続している状態です。

4・解離性障害
自分が自分であるという感覚が失われている状態です。まるでカプセルの中にいるような感覚で現実感がなかったり、ある時期の記憶が全く無かったりなどが日常的に起こり、生活面で支障をきたしている状態です。

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02

正解は5です。

パニック障害とは、急性の強い発作(動悸・息切れ・脱力感など)が1ヶ月異常続く状態を言います。本人は「このままだと死んでしまうかもしれない」という強い不安感に襲われますが身体的な問題は特にないという特徴があります。発作が起こる場所としては電車の中や広場、映画館の中など人によって様々です。診療内科や精神科への通院、投薬により改善することが可能です。また、本人の強いストレスを緩和することも症状を改善する方法の一つです。

以下はその他の用語の解説です。

1 精神運動発作はてんかんの症状の一つで、数秒から数分のあいだ、突然意識が朦朧とする、唇を噛む、舌なめずりを繰り返すなどの症状が見られます。

2 憑依障害は精神疾患の一つで、自分の中に動物や人の霊が憑依しているような感覚に襲われる状態を言います。そのため、本人とは別の人格が作り出されるという特徴が見られます。

3 行為障害は窃盗や暴力、脅迫などの反社会的な行動を繰り返してしまう症状を言います。

4 解離性障害は心理的なストレスなどにより、自分が自分でないような感覚に陥る障害です。症状が酷くなると、自分とは別の人格を作り出す多重人格障害になる恐れがあります。

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03

【正解】 5

1 精神運動発作 ×
10数秒から数分の間、意識が突然ぼんやりして朦朧となり、無意識のうちに舌打ちや舌なめずり、身振り手振りや歩き回るといった行動が見られます。

2 憑依障害 ×
精神的な事が原因で、自分の体に霊や人、動物等がとりついてしまった様に感じてしまう障害で、解離性障害の症状の一つです。

3 行為障害 ×
窃盗や脅迫や器物損壊など、反社会的な行動を繰り返す障害です。

4 解離性障害 ×
強い葛藤に直面して圧倒されたり、それを認めることが困難な状況に置かれたとき、その体験に関する知覚や記憶、自分が誰であり、どこにいるのかという認識などが意識から切り離されてしまう障害をいいます。

5 パニック障害 ○
満員電車や広場などで、突然動悸、めまい、息切れ、強い不安などに襲われる障害です。実際には生命にはかかわりませんが、本人は「死ぬのではないか」と思ってしまいます。

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