保育士の過去問
平成24年(2012年)
保育原理 問112
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問題
保育士試験 平成24年(2012年) 保育原理 問112 (訂正依頼・報告はこちら)
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
地域子育て支援センターに子ども(3歳、男児)と一緒に遊びに来た母親が、S保育士に、「子育てにいらいらしてつい子どもを叩いてしまう」と、相談してきた。子どもを保育室で預かり、S保育士が面接室で話を聞くと、実は長年にわたって夫から暴力を受けていること、最近は子どもの前でも夫が暴力をふるうこと、離婚をしようかと悩んでいることを打ち明けた。S保育士は、まず母親が大変な思いをしていることに共感的理解を示し、労った。
【設問】
この後のS保育士の対応として、最も適切なものを一つ選びなさい。
【事例】
地域子育て支援センターに子ども(3歳、男児)と一緒に遊びに来た母親が、S保育士に、「子育てにいらいらしてつい子どもを叩いてしまう」と、相談してきた。子どもを保育室で預かり、S保育士が面接室で話を聞くと、実は長年にわたって夫から暴力を受けていること、最近は子どもの前でも夫が暴力をふるうこと、離婚をしようかと悩んでいることを打ち明けた。S保育士は、まず母親が大変な思いをしていることに共感的理解を示し、労った。
【設問】
この後のS保育士の対応として、最も適切なものを一つ選びなさい。
- 母親の子育てを励まし、子育て支援センターに来ればいつでも話を聴くことを伝える。
- 一人で悩んでいても結論は出ないので、夫にも子育て支援センターに来てもらい、話し合うことを勧める。
- これからも夫の暴力は止まないであろうという見通しを示し、今の生活は子どもに悪影響を与えていることを説明して、母親が離婚を決心するよう支援する。
- 離婚後の子育てや生活の大変さを伝え、感情的にならずに慎重に考えるように助言する。
- 現状は児童虐待にあたると判断し、専門機関の相談援助につなげる。
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この過去問の解説 (3件)
01
2.誤り。暴力をふるっている現状のある夫と話し合うことで解決する問題ではありません。さらにエスカレートするおそれもあります。
3.誤り。離婚を決心させたり支援することは、この事例では適切な対応ではありません。
4.誤り。離婚も視野に入れるほど長年の暴力に悩まされ子供にも被害が及んでいます。これらの状況から慎重に考えるように助言することはこの段階では不適切である。
5.正しい。DVや虐待の疑いがあるため専門機関につなげます。
よって選択肢5が正しい答えとなります。
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02
話を聞いた保育士は、児童相談所、児童家庭センター等の専門機関につなげ、母親にも相談するように伝える。専門機関では、両親の話を聞き、子どもへの暴力がどの程度なのか、夫の暴力がどの程度なのか等の家庭環境の聞き取りや調査をし、両親の意向も踏まえつつ、子どもを家庭から離すべきなのか、相談援助で家庭の様子を見ていくのかを判断し子どもを擁護します。
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03
・子どもの父親が、長年に渡りDV(家庭内暴力)を続けているという事実から、早期に専門機関へ通告し、母子を保護する必要があります。
1 『母親の子育てを励まし子育て支援センターに来ればいつでも話を聞くことができる』と言葉をかけることは大切です。しかし、この事例の場合、夫が暴力を長年にわたってふるっていることから緊急性があると判断し、専門機関に繋げる必要があります。
2 夫に一緒に支援センターに来るよう、母親や保育士が伝えることにより、DVや虐待がエスカレートする可能性もあります。この対応は良くありません。
3 離婚を決心するよう支援するのは、保育士だけではできません。児童相談所の職員や弁護士など様々な関係機関と連携を取ることが必要になってきます。
4 夫の暴力が長年続いているため、早期に夫と母子を引き離す必要があります。
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