保育士の過去問
平成23年(2011年)
社会福祉 問14

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問題

保育士試験 平成23年(2011年) 社会福祉 問14 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
M地域子育て支援センター(以下、Mセンターと略述)に、Tさんが初めて来所した際、相談室に入るなり相談員に対し「自分の子どもに障害があるようで途方にくれている」という主訴を語った。

【設問】
次の文は、この【事例】の援助の過程におけるインテークに関する記述である。最も適切な記述を一つ選びなさい。
  • Tさんのその主訴を聞いた相談員は、Mセンターでは十分な援助ができないと考え、Tさんにここで何とかしてくれるという期待を抱かせないために、その主訴を聞いた時点でそれ以上の話を聞くことなく、そのまま他の機関へ送致した。
  • Tさんのその主訴を聞いた相談員は、Mセンターでは十分な援助ができないと考えたが、不満を持たれないようにするために、そのことを伝えず、安心して任せてくださいと告げた。
  • Tさんのその主訴を聞いた相談員は、Mセンターでは十分な援助ができないと考えたが、来談者の気持ちの受容に努め、その後に、Mセンターでできることを伝え、また、できない部分については他の機関を紹介した。
  • Tさんのその主訴を聞いた相談員は、早速事情聴取を行い、その場で仮の援助計画を立てて来談者に「こんな援助をします」と伝えた。
  • Tさんのその主訴を聞いた相談員は、来談者に対して助言をしたいと思い、早速助言をするために必要な来談者の問題を探る質問をした。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 3 です。
インテークとは、相談援助の最も初期の段階で、受理面接のことです。

1 ×
たとえ子育て支援センターでは障がい児への相談の対応が十分にできないと考えたとしても、援助技術の原則「受容」にのっとって、まずはTさんの気持ちを受け入れるべきです。

2 ×
相談者は、Tさんの自己決定を側面から支援するのであって、不満を持たれないために「任せてください」というのは不適切です。

4 ×
子育て支援センターは、子育て中の親子が気軽に集い、相互交流や子育ての不安・悩みを相談できる場を提供する所ですので、この場合Tさんの悩みを受け止め、適切な援助ができる機関や方法を助言します。

5 ×
インテークでは、Tさんが問題を明らかにし、相談員はその問題を担当すべきか検討する段階です。

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02

インテークとは受理面接の意味です。最初の段階で利用者のニーズや問題の趣旨を聞き取る面接過程です。信頼関係を築く上でも需要な段階です。

1.誤り。Tさんの主訴をきいてそれ以上の話を聞くことなく他の機関に送致するというのは不適切です。まずはゆっくりTさんの話を聞いて気持ちを受け止めていく必要があります。

2.誤り。Mセンターで十分な援助が出来ないにも関わらず不満を持たれないようにするために援助出来ない事を伝えずに「安心して任せてください」という言動は不適切です。

3.正しい。Tさんの気持ちを受容しながらもMセンターで出来る事を伝えていき必要に応じて他の機関を紹介する対応は適切です。

4.誤り。事情聴取や仮の計画を立てる前に受容傾聴共感の姿勢を持ち話を聞いて行きながらMセンターで出来ること、他の機関で出来ることを伝えていく必要があります。

5.誤り。初めての来所時から来談者の問題を探るような質問をする行動は不適切です。

よって選択肢3が正解となります。

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03

正解は3です。

「インテーク」とは、ケースワークで行われる最初の面接で、抱えている問題を把握し、その内容からどのような方針で援助を行っていくかなどが話し合われます。英語 intake の「受け入れ」という意味で使われています。

1 :×
最初の窓口として、しっかり話を聞かなければなりません。

2 :×
適切な支援ができる機関と連携し、しかるべき機関への利用につなげなければなりません。

3 :〇
正しく情報提供をし、Tさんをとりまくすべての関連機関で見守り、支援をすることは適切です。

4 :×
面談でTさんの背景やニーズ等を理解し、慎重な検討がなされるべきです。

5 :×
まずは傾聴につとめます。信頼関係ができて初めて心の奥の悩みを打ち明けることができる利用者もいます。

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