保育士の過去問
平成26年(2014年)
保育の心理学 問97

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問題

保育士試験 平成26年(2014年) 保育の心理学 問97 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
5歳の男児。家族3人で自動車旅行中に交通事故に遭った。本児と父親は一命をとりとめたが、本児の隣に座っていた母親は亡くなった。事故の後しばらくは口数が少なくなったものの、一週間程度で元の様子に戻った。しかし、事故後2か月ほど経った頃から、何の前触れもなく突然激しく泣き出したり、何をしていてもうわの空であることが多くなった。夜には何度も目を覚まし、泣くようにもなった。

【設問】
この子どもで最も疑われる精神医学的問題を一つ選びなさい。
  • 強迫性障害
  • パニック障害
  • 外傷後ストレス障害
  • 多動性障害
  • 反応性愛着障害

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この過去問の解説 (3件)

01

事故など大きなストレスや負担がかかったあとに精神的な障害がでてくることをいいます。

1→なにかをし忘れたかもしれない、など心配しすぎたり、妄想が強くなにかをしなくてはならないと思ってしまうこと。

2→強い不安感をもってしまうこと。

4→様々な周りの環境に興味が散漫してしまい、じっとしていられないこと。

5→保護者とも、だれとも愛着の形成ができないこと。

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02

1 不適切 

 強迫性障害は不安障害の一種で、強い不安やこだわりによって日常生活に支障が出る病気です。不合理だと分かっていても強い不安が頭から離れず(強迫観念)、そのためにやりすぎ、無意味とわかっている行動がやめられない(強迫行為)という症状が強くなると、自己や周囲の人の健全な生活が困難になります。

2 不適切 

 突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作を起こし、そのために生活に支障が出ている状態をパニック障害といいます。

3 適切

 PTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)は、強烈なショック体験、強い精神的ストレスが、こころのダメージとなって、時間がたってからも、その経験に対して強い恐怖を感じるものです。震災などの自然災害、火事、事故、暴力や犯罪被害などが原因になるといわれています。
 突然、怖い体験を思い出す、不安や緊張が続く、めまいや頭痛がある、眠れないといった症状が出てきます。とてもつらい体験によって、誰でも眠れなくなったり食欲がなくなったりするものですが、それが何カ月も続くときは、PTSDの可能性があります。ストレスとなる出来事を経験してから数週間、ときには何年もたってから症状が出ることもあります。

4 不適切 

 発達障害の一つとして知られている注意欠陥多動性障害(ADHD)は、不注意、多動性、衝動性を特徴としています。着席を続けられずに立ち歩いたり、座っていても手足を絶えず動かすなどの行動が多動性の特徴です。

5 不適切 

 不適切な養育環境により、保護者など特定の相手との愛着形成が十分になされないために、周囲の人に対して過度の警戒を示したり、逆に、だれにでも過度の社交性を見せるなどの行動により、安定した対人関係の構築が困難になります。

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03

正解は3です。

3 . 外傷後ストレス障害(PTSD)
外傷後ストレス障害とは、外傷体験(トラウマ)により、後に生じる様々な精神障害です。
外傷体験となる出来事としては、自然災害や交通事故など様々です。

1 . 強迫性障害(OCD)
自分の意に反して、不合理な考えが頭にくり返し浮かび、それから逃れるために同じ行動を繰り返す病気です。
例えば、手が汚れていると思い、何度も手を洗うことなどがあげられます。

2 . パニック障害
脳内の不安に関する神経系の機能異常です。突然、動悸や息切れ、強い不安などのパニック発作が生じます。

4 . 多動性障害
ADHD(注意欠陥多動性障害)と言われることもあります。じっとしていることが難しく、ずっと動いている状態のことをいいます。
例えば、一定の時間、椅子に座っていらない状態などがあげられます。

5 . 反応性愛着障害
養育者からの通常の愛着を形成することができず、不安定で複雑な行動の様子をいいます。
例えば、さまざまな保育者に体をべったりとすり寄ったりすることがあげられます。

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