保育士の過去問
平成27年(2015年)
社会的養護 問31

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問題

保育士試験 平成27年(2015年) 社会的養護 問31 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、現在の社会的養護の基本的な考え方に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。
  • 社会的養護は、保護者のいない児童や保護者に監護させることが適当でない児童を公的責任で社会的に養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うことである。
  • 社会的養護は、「子どもの最善の利益」という考え方のもとに、子どもが心身ともに健康に育つ基本的な権利を保障する。
  • 社会的養護は、子どもの自立や自己実現を目指し、子どもの主体的な活動を大切にするとともに、様々な生活体験を通して、自立した社会生活に必要な力を形成していくことが必要である。
  • 社会的養護は、不適切な養育をする保護者から子どもを分離することを原則とし、保護者への懲戒を含む指導・教育的支援を行う。
  • 社会的養護は、一般の子育て支援施策と一連の連続性を持つものであり、密接な連携が必要である。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。1から順に説明します。

1 適切です。
 社会的養護とは、子どもの権利や擁護を図り、社会全体で子どもを育む仕組みを指します。古くは孤児院から始まり、現在は養子縁組や里親、ファミリーホーム、施設擁護など、保護者の元で養育されるのは適当では無いと判断された子ども達を育んでいます。
 更に、子どもの親に対しても連携、協働を図り、支援していきます。

2と3 適切です。
 全ての子ども達に対して共通している考えは「子どもの意見を尊重し権利を守る・子どもの表現の自由・子どもの最善の利益を考慮する」事です。
「子どもの最善の利益」という言葉は、児童の権利に関する条約第3条に明記してあります。
 子どもにとってのベストな選択は一体何か、関わる大人達はその都度考えて行動していく事を求めています。

4 不適切です。 
 状況によって一時的、短期的に親子の接触を控えてもらう選択はあります。しかし、原則ではありません。
 それから「保護者への懲戒」も社会的養護の役割ではありません。
 懲戒ではなく、親子関係の再構築こそ社会的擁護の役割だからです。
 例として虐待を行った親への援助に、家族療法(施設内での親子体験生活)などを行う事もあります。

5 適切です。
 一般の子育て支援施策とは、幼稚園や保育園などの小学校入学前の教育・保育です。
 それから全ての子育て世帯を対象とした利用者支援、放課後児童クラブなども含まれます。これら一般の子育て支援施策と密接な連携を持つ事で、子育てに困っている家庭を把握し、その子どもや家庭に必要な支援をしていきます。

以上の事から、正解は4となります。

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02

1.正しい
2.正しい
3.正しい
4.×
6つある原理の1つ「家族との連携・協働」では、「社会的養護は、こうした子ども(説明:困難な状況に置かれている子)や親の問題状況の解決や緩和をめざして、それに的確に対応するため、 親と共に、親を支えながら、あるいは親に代わって、子どもの発達や養育を保障していく包括的な取り組みである。」としています。よって4は×です。
5.正しい

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03

近年、保護者からの虐待なども多く、保護者から子どもを守ることも重要です。

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