保育士の過去問
平成27年(2015年)
社会的養護 問36

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問題

保育士試験 平成27年(2015年) 社会的養護 問36 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、監護措置と親権代行に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  児童相談所長は、里親等委託中及び一時保護中の児童に親権者等がいない場合には、親権を代行する。
B  児童相談所長は、一時保護中の児童の監護等に関しその福祉のために必要な措置をとることができる。
C  親権者等は、児童相談所長、施設長等が児童の監護等に関しその福祉のため必要な措置をとる場合には、不当に妨げてはならない。
D  児童相談所長、施設長等は、児童の生命、身体の安全を確保するために緊急の必要がある場合であっても、親権者等の意に反しては必要な措置をとることができない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。Aから順に説明します。

 A 適切です。
 児童福祉法第47条の2(里親委託中の児童)、第33条の2(一時保護中の児童)に明記してあります。里親は法的に親子と見なされないので、親権はありません。
 養子縁組・特別養子縁組により養親となる場合は、法的に親子となるため親権も発生します。

 B 適切です。
 児童福祉法第33条の2の第2項に明記してあります。児童相談所は、その地域の家庭や児童の相談援助をする場です。家庭や児童に寄り添い、問題解決に最適な援助や情報を提供します。そして児童の福祉を第一に考え、児童の利益を守るために、必要な措置をとる事もあります。

 C 適切です。
 児童福祉法第47条の3・4に明記してあります。B・C共に、「監護等に関して必要な措置」とは、親権者の児童に対する不利益な行為、経済的な損失を与える行為、社会生活に支障を生じさせる行為等から児童を守る措置の事です。親権者への説明、必要に応じて面会・接近禁止、加えて親権制限(最長2年)の審判請求などを行います。

 D 不適切です。
 児童福祉法第33条の2の第4項、第47条の第5項に明記してあります。
 親権者の宗教上の理由や、その他の理由で子どもの治療を拒否する事例は一定の割合で起きています。特に緊急を要する場合、子どもの最善の利益を考慮し、児童相談所長、施設長などは家庭裁判所を経て手続きをすることなく、一時保護の措置をして治療の同意をします。

 よって、正解は1となります。

 B・C・Dの説明は、「児童相談所長又は施設長等による監護措置と親権者等との関係に関わるガイドライン」(厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課長 平成24年3月9日)を参考にしています。

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02

A.正しい
B.正しい
C.正しい
D児童の生命、身体の安全を確保するために緊急の必要がある場合には、親権者等の意に反しても、児童相談所長、施設長等が必要な措置をとることができます。よってDは×です。
組み合わせより、正解は1です。

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03

緊急時は、いかなる大人や保護者であっても、子どもの生命を重視します。

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