保育士の過去問
平成27年(2015年)
児童家庭福祉 問51

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問題

保育士試験 平成27年(2015年) 児童家庭福祉 問51 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、児童虐待についての記述である。誤ったものを一つ選びなさい。
  • 全国の児童相談所における児童虐待に関する相談件数について、統計を取り始めた平成2年度は1,101件であったのに対し、平成25 年度には70,000件を超えた。
  • 平成25 年現在、児童養護施設に入所する子どもの「虐待経験あり」のうち、心理的虐待を受けた児童は約2割である。
  • 被虐待や発達障害などのさまざまな課題を持った児童の入所に対応するため、個別的で安定した関係性の下で生活できる小規模ケアが進められており、平成24 年には、半数以上の児童養護施設が小規模グループケアを実施していた。
  • 家庭的養護が推進され、平成25 年度では、里親やファミリーホームの委託児童数の合計は児童養護施設の入所児童数とほぼ同数となっている。
  • 家庭的養護が推進され、1養育単位当たり定員数が20 人以上の大舎は、平成20 年には約7割を超えていたのに対し、平成24 年には約5割まで減少した。

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この過去問の解説 (3件)

01

1は、平成25年度は虐待件数は73,802件だったので正解です。
2は児童養護施設入所児童等調査結果(平成25年2月1日)により心理的虐待を受けた児童は23.5%を超えていることにより正解です。
3は、平成24年度に小規模グループケアを行っている施設数は312で56.5%なので正解です。
4は、平成25年度の養護施設の委託児童数29,979人に対して里親委託児童数が4,534人、ファミリーホーム委託児童数が829人なのでほぼ同数とはいえず不正解です。
5は、平成20年度時点では大舎の割合が75.8%であったのに対し平成24年度は50.7%まで減少したので正解です。

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02

解答は4です。

1、◯
 ホームページに掲載されている統計によると、平成2年度以降から相談件数は毎年増加しており、平成25年度には73,802件となっています。

2、◯
 平成25年に厚生労働省から発表された「児童養護施入所児童等調査結果」に基づいて解説します。
 調査結果によるとネグレクトや身体的虐待に次いで、心理的虐待は約2割となっています。

3、◯
 被虐待児や発達障害を抱える児が増加していく中で、より個々に寄り添うケアができるようにと小規模ケアが推進されました。

4、×
 厚生労働省発表の「社会的養護の現状について」を参考に解説します。
 平成24年度末の時点で、児童養護施設への入所児童が全体の77.2%を占めるのに対して里親等への委託児童数は14.8%と、とても少ないです。

5、◯
 問題文の通りです。

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03

正解は、4です。1から順に説明します。

1 適切です。

 年々増加を辿り、平成30年度では約16万件となっています。(厚生労働省「児童相談所での児童虐待相談対応件数」より)

2 適切です。

 平成25年度調査では21%、平成30年度調査では26.8%となっており、やや増加傾向にあります。(「児童養護施設入所児童等調査結果」より)

3 適切です。

 平成28年度調査では、実施数は約7割となっています。(厚生労働省「社会的養護の現状について」より)

4 不適切です。

 家庭的養護の推進はされています。しかし、平成25年度の里親とファミリーホームの委託児童数は、児童養護施設の入所児童数の約2割となっています。平成30年度調査では、やや増えたものの、児童養護施設の入所児童数の3割にも満たない数字となっています。(「児童養護施設入所児童等調査結果」より)

6 適切です。

 家庭的養護の推進により、里親及び小規模グループケアによる養育の強化に力をいれ、数字にも少しずつ現れています。(厚生労働省「社会的養護の現状について」より)

 

よって、正解は4となります。

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