保育士の過去問
平成27年(2015年)
児童家庭福祉 問53
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問題
保育士試験 平成27年(2015年) 児童家庭福祉 問53 (訂正依頼・報告はこちら)
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
母親Xさんは、2年前に離婚し、4歳になるYちゃんと2歳のZ君を保育所に預けて働いている。1年前から、Z君が「パパがね」と話すことがあった。保育士が、Z君に「えっ?パパがどうしたの?」と尋ねても首を振ってそれ以上答えない。YちゃんもZ君も極端な偏食がみられ、他児と比較して虫歯も多かった。しばらくして、保育士がZ君の腕にアザを見つけた。そばにいたXさんにアザができた理由を尋ねると、「急に道路に飛び出したから腕を引っ張って止めた」と答えていた。数日後、保育士がZ君の太ももに新たな薄いアザを見つけた。保育所に迎えにきたXさんに新たなアザができた理由を尋ねると、「Zはもともと活発で最近自宅内でも走り回りあちこちぶつけて怪我をしている」と話した。
【設問】
次の文のうち、保育所の対応として適切な記述を○、不適切な記述を× とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 個人情報保護の観点から児童相談所には虐待の疑いについて通告しなかった。
B Z君のアザに関して、Xさんが明確に経緯を説明していると判断し、家族関係に関する情報は収集しなかった。
C YちゃんやZ君の虫歯が他児に比較してかなり多いこと、Z君のアザが複数回確認されていることから、虐待が疑われたため児童相談所に通告した。
D 偏食は、Yちゃん、Z君の「好き嫌い」であり、虫歯もそれが理由と思われたため、保育所の給食の時間に対応し、家庭での食生活や生活リズムなどの情報は収集しなかった。
【事例】
母親Xさんは、2年前に離婚し、4歳になるYちゃんと2歳のZ君を保育所に預けて働いている。1年前から、Z君が「パパがね」と話すことがあった。保育士が、Z君に「えっ?パパがどうしたの?」と尋ねても首を振ってそれ以上答えない。YちゃんもZ君も極端な偏食がみられ、他児と比較して虫歯も多かった。しばらくして、保育士がZ君の腕にアザを見つけた。そばにいたXさんにアザができた理由を尋ねると、「急に道路に飛び出したから腕を引っ張って止めた」と答えていた。数日後、保育士がZ君の太ももに新たな薄いアザを見つけた。保育所に迎えにきたXさんに新たなアザができた理由を尋ねると、「Zはもともと活発で最近自宅内でも走り回りあちこちぶつけて怪我をしている」と話した。
【設問】
次の文のうち、保育所の対応として適切な記述を○、不適切な記述を× とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 個人情報保護の観点から児童相談所には虐待の疑いについて通告しなかった。
B Z君のアザに関して、Xさんが明確に経緯を説明していると判断し、家族関係に関する情報は収集しなかった。
C YちゃんやZ君の虫歯が他児に比較してかなり多いこと、Z君のアザが複数回確認されていることから、虐待が疑われたため児童相談所に通告した。
D 偏食は、Yちゃん、Z君の「好き嫌い」であり、虫歯もそれが理由と思われたため、保育所の給食の時間に対応し、家庭での食生活や生活リズムなどの情報は収集しなかった。
- (A)○ (B)○ (C)× (D)×
- (A)○ (B)× (C)× (D)×
- (A)× (B)○ (C)× (D)○
- (A)× (B)× (C)○ (D)○
- (A)× (B)× (C)○ (D)×
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この過去問の解説 (3件)
01
A、×
虐待の通告義務は、個人情報の保護よりも優先されます。
B、×
事例の内容全体から虐待の可能性がみられます。
Xさんの発言を鵜呑みにするのではなく、現在の家族関係について情報収集することで、今後虐待を通告する際の判断材料になります。
C、◯
保育所には虐待を見つけた際の通告義務があります。
D、×
偏食や虫歯以外にも、アザや家庭についての発言を口ごもったりと虐待が疑われる要素が多く見られます。
食事に関してのことを単なる好き嫌いと対処せずに、家庭での様子を情報取集することで、普段の家庭での暮らしについて知る機会にもなります。
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02
Bは、児童虐待の防止等に関する法律の第四条、国及び地方公共団体の責務等の5において国や地方自治体は児童福祉施設の職員が児童虐待の防止のための調査研究及び検証を行うものとするとあるので、情報収集を行う必要があるため×です。
Cは、第六条、児童虐待に係る通告により通告義務を満たしているので○です。虫歯が多いことや、アザが複数回あることで虐待が疑われるため、通告する義務があるといえます。
Dは、すでに虐待が疑われる事象(偏食、虫歯、アザなど)があるため、設問B同様に検証を行う必要があるので児童の家庭の情報を収集する必要があります。このため×です。
これにより5が正解です。
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03
A 不適切です。
虐待の疑いを見つけた時は、保育所内で話し合いを設け、子どもの最善の利益を考慮して対応していきます。この場合の望ましい対応は、市町村又は児童相談所に相談し、関係機関と連携していく事です。
B 不適切です。
保育士は、時に子どもの代弁者となります。Z君の、「パパがね」の続きを受け止めるために、どのような状況で養育されているかを把握するため、情報収集を行います。
C 適切です。
Aの説明と同様です。
D 不適切です。
偏食や虫歯は、発育過程を考慮しつつ、普段の食生活や生活リズムの情報共有をします。家庭で改善出来る点や、保育所での支援の仕方を見直すなど、現状を把握することでより良い保育を実践出来るようになります。
よって、正解は5となります。
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