保育士の過去問
平成27年(2015年)
社会福祉 問72

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問題

保育士試験 平成27年(2015年) 社会福祉 問72 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、保育所が相談援助を行う具体的場面に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  相談を受けるには静かな時間とプライバシーを守る環境が必要なので、大多数の保育所では保護者一般に対して、「相談はあらかじめ園長に予約をとって、園長室でお願いします」と案内をしている。
B  個別面談の際、ある保護者が話しづらそうにしてなかなか語り出さないので、保育士は感じ取ったままに「話しづらいですか」と声をかけた。
C  個別面談の際、ある保護者が話しづらそうにしてなかなか語り出さないので、保育士は「今日はやめて、別の日にお話を伺うことにしましょう」と面談を切り上げた。
D  降園の時に、保護者に相談を持ちかけられた際、保育士は「今はどたばたして落ち着かないので、ちょっと無理だわ」と答えて、他の子どもの対応に戻った。
  • (A)○   (B)○   (C)×   (D)×
  • (A)○   (B)×   (C)○   (D)○
  • (A)×   (B)○   (C)×   (D)×
  • (A)×   (B)×   (C)○   (D)○
  • (A)×   (B)×   (C)×   (D)○

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この過去問の解説 (3件)

01

ここでいう保育所での相談援助は保護者支援の一つともいえます。保育所での保護者支援とは『子どもの保育の専門性を有する保育士が、保育に関する専門知識・技術を背景としながら、保護者が支援を求めている子育ての問題や課題に対して、保護者の気持ちを受止めつつ、安定した親子関係や養育力の向上をめざして行う子どもの養育(保育)に関する相談、助言、行動見本の提示その他の援助業務の総体です。

Aは、保育所は「いつでも相談できる」という受容の姿勢を見せることが保護者の相談しやすさにもつながります。そのため×です。

Bは、保護者の話しづらい雰囲気に対して声を掛けて寄り添うことで保護者の側も話すきっかけをつかんだりできるので○です。

Cは、保護者の側から別日にして欲しいという申し出があったのならともかく、保育所の側から切り上げるというのは保護者からすると相談が拒絶されたとも捉えられ誤解の元となります。これにより×です。

Dは、保護者から相談を受けた際は他の保育士などと連携を取り、他の保育士に児童の対応を代わってもらうなどして相談を受けましょう。その場で対応できない場合なども別日に相談に乗るなどのフォローが大切です。このことから×です。

組み合わせると、3が正解です。

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02

正解は、3です。Aから順に説明します。

A 不適切です。
 相談を受ける際は、静かな時間とプライバシー保護の必要な場合もあります。しかし、全ての相談に当てはまりません。子どもの送迎時や、連絡帳等でのコミュニケーション、行事や活動など、日々の相談出来る機会を活用して、相談援助を行います。

B 適切です。
 保護者の気持ちに寄り添った支援を必要としますので、催促するのではなく、受容的な態度で対応します。

C 不適切です。
 Bの解説と同様です。話しやすい雰囲気作りをする、保護者の話しづらい理由を汲み取ろうと努める等の配慮を必要とします。

D 不適切です。
 他の子どもの対応を終えるまで、少し待って頂く、もしくは他の保育士に子どもの対応をお願いして相談にのる等、対応の仕方は他にも考えられます。無理と突き放すような対応は望ましくありません。

 よって、正解は3となります。

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03

解答は3です。

A、×
 相談を受ける環境として静かな時間やプライバシーの保護は大切ですが、問題文にあるような対応が大多数とは言えません。

B、◯
 相談援助の技術の1つとして、相手の気持ちを汲み取って代弁するというものがあります。
 今回のようにこちらから「話しづらいですか」と言葉がけをすることで相手が話し始めるキッカケになることがあります。

D、×
 問題文のように忙しい時間に相談を受けその場で対応できない場合もあります。
 そのような時には、事情を説明して別の日に相談を受けられるように時間を設けましょう。単に「今は無理」と断ってしまうのは適切ではありません。

参考になった数4