保育士の過去問
平成27年(2015年)
保育の心理学 問82
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問題
保育士試験 平成27年(2015年) 保育の心理学 問82 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文は、子どもの生活環境を捉える考え方の特徴を示したものである。このような考え方を提唱した人物として正しいものを一つ選びなさい。
・ 子どもが所属し、多様な経験をする場として家庭、保育所、地域などがあるとした。
・ きょうだいの誕生や就学など、人生の出来事が影響を及ぼすとした。
・ しつけとして重視する内容は各家庭で異なっても、文化として共通する面もあるとした。
・ 人間を取り巻く環境を入れ子構造として捉えた。
・ 子どもが所属し、多様な経験をする場として家庭、保育所、地域などがあるとした。
・ きょうだいの誕生や就学など、人生の出来事が影響を及ぼすとした。
・ しつけとして重視する内容は各家庭で異なっても、文化として共通する面もあるとした。
・ 人間を取り巻く環境を入れ子構造として捉えた。
- ブラゼルトン(Brazelton, T.B.)
- フェスティンガー(Festinger, L.)
- マッコール(McCall, R.B.)
- ブロンフェンブレンナー(Bronfenbrenner, U.)
- ローレンツ(Lorenz, K.)
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この過去問の解説 (4件)
01
ブロンフェンブレンナーは人間の発達過程は個人と環境との相互作用によって形成されるとし、個人の発達に影響を与える環境を、4つのシステムとして示しました。これは円状になっており「入れ子構造」と呼ばれています。この中のマイクロシステムは人が直接かかわる最小限の環境であり、子どもと学校、子どもと保育所などを示しました。
また、「特定の発達経過は、その人物の周囲にある両親、友だち、学校、職場、文化などから受ける影響の結果である」とあり、人生の出来事からの影響を示しています。生物学的要因だけでなく、環境要因を整えることを解き、のちのヘッドスタート事業の立ち上げに繋がります。
環境要因などの共通性から、しつけの内容が違っても文化的に共通する部分などにも言及しています。
このことから、4が正解です。
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02
1、ブラゼルトン
ブラゼルトンはアメリカの小児科医です。新生児行動評価スケールを開発しました。
2、フェスティンガー
フェスティンガーはアメリカの心理学者です。認知的不協和理論を提唱しました。
3、マッコール
マッコールは、人間はもともと「善なるもの」が備わっているというこども観を提唱しました。
4、ブロンフェンブレンナー
この問題はブロンフェンブレンナーが提唱した、生態学的システム理論について書かれています。
この理論では子どもを取り巻く環境を4つのシステムとして区分しており、それぞれのシステムが子どもの発達にどう影響しているかが説かれています。
5、ローレンツ
ローレンツはオーストリアの動物行動学者です。エソロジーの概念を提唱しました。
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03
アメリカの発達心理学者であるブロンフェンブレンナーは、「子どもの発達に関する生態学的システム理論」について提唱した人物です。
彼は、その中で子どもを取り巻く環境を4つのシステム(マイクロシステム、メゾシステム、エクソシステム、マクロシステム)に区別し、それぞれがどのように子どもの発達に影響するかを説きました。
以下は補足です。
1 ブラゼルトンは、アメリカの小児科医で、新生児行動評価スケールを開発した人物です。
2 フェスティンガーは、アメリカの心理学者で、人が自身の認知と矛盾した認知を抱えた時に持つ不快感を表す「認知的不協和」を提唱した人物です。
3 マッコールは、人間はもともと「善なるもの」が備わっていること、「親子関係は出産直後に築かれるものではなく、時間をかけた相互のやりとりの中で築かれるもの」と提唱した人物です。
5 ローレンツは、オーストリアの動物行動学者で、「生物の本能、習性およびそのほか一般に表す行動と外部環境との関係を研究する科学」であるエソロジーの概念を提唱した人物です。
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04
補足です。
1 .ブラゼルトン(Brazelton, T.B.)
新生児行動評価を開発しました。母子相互作用に対する影響の検討をした人です。
2 .フェスティンガー(Festinger, L.)
アメリカ合衆国の心理学者であり、社会心理学を研究しました。自身の認知とはまた別の矛盾する認知を抱えた状態を、認知的不協和と提唱しました。
3 .マッコール(McCall, R.B.)
親子関係は、時間をかけたやり取りの中で築かれるものだと提唱しました。
4 .ブロンフェンブレンナー(Bronfenbrenner, U.)
アメリカ合衆国の発達心理学者です。
5 .ローレンツ(Lorenz, K.)
オーストラリアの動物行動学者です。近代動物行動学を確立しました。刷り込みの研究者でもあります。
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