保育士の過去問
平成27年(2015年)
保育の心理学 問95

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問題

保育士試験 平成27年(2015年) 保育の心理学 問95 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、乳幼児が日常保育のなかで示す行動である。A~Cの子どもの行動の基盤にある認知的発達に関する用語を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

A  玩具を別の場所に動かしたのをRちゃんは見ていないことを4歳のMちゃんは知っていて、「Rちゃんは元の場所にあると思っているよ」と言う。
B  積み木をバスに見立てて、「ブーブー」と言いながら押して動かす。
C  保育士が乳児を抱っこして、室内の離れたところにある玩具を指さすと、乳児もそれを見る。

【語群】
ア  場の理論
イ  心の理論
ウ  象徴機能
エ  模倣
オ  社会的参照
カ  共同注意
  • (A)ア   (B)ウ   (C)オ
  • (A)ア   (B)ウ   (C)カ
  • (A)ア   (B)エ   (C)オ
  • (A)イ   (B)ウ   (C)カ
  • (A)イ   (B)エ   (C)オ

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この過去問の解説 (4件)

01

Aは、「心の理論」とは「他者の心を類推し、理解する能力」のため設問と該当します。

ちなみに場の理論とは「人の行動は個人の資質のみならず環境や場所に影響される」というものなので設問に合致しません。

Bは、積み木をバスに見立てているため「象徴機能」の何かを別の何かに見立てる機能に合致します。

ちなみに模倣は真似をすることを表します。

Cは、「共同注意」とは「人がひとつの空間の中で、他の人と同じように物体や人物に対して注意を向けること」を表すため、設問と合致しています。

ちなみに「社会的参照」は「乳児が養育者の顔色を手掛かりに自分の行動を決定すること」を表しています。

解答を組み合わせると、4が正解です。

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02

解答は4です。

A、イ 心の理論
 心の理論とは、他人の気持ちになって物事を考えられるか、ということについての理論です。
 低年齢のうちはほとんどの子どもが自己中心的であり、他人の気持ちになって考えるという能力は備わっていません。
 4歳頃になると、他人の気持ちになって考える、という能力が身に着くと言われています。

B、ウ 象徴機能
 俗に言う「ごっこ遊び」ができるようになると、この機能が身についていると言えます。
 積み木はバスではありませんが、バスに見立て「ブーブー」と表現することができています。

C、カ 共同注視
 1才6か月検診の項目にも入っている大切な発達の1つです。
 相手の注意しているものに自身も注目したり、また逆に自分の気になるものを指さして相手にも気付いて欲しいと知らせるのもこの行為です。

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03

正解は4です。

A 『イ 心の理論』が入ります。
「心の理論」とは、他者の立場になって物事を考える力があるかという理論を言います。子どもは4歳頃になると相手の気持ちを考えられるようになってきます。また、自閉症などの発達障害を抱える子どもは他者の気持ちを考えることが苦手です。

B 『ウ 象徴機能』が入ります。
「象徴機能」とは、積み木などのおもちゃを身近にあるものに見立てて遊ぶことを言います。

C 『カ 共同注意』が入ります。
「共同注意」とは、他者が指を指した方向に視線を向けるなど注意を他者と共有することを言います。

以下は補足です。
『ア 場の理論』は、人は個性の持つ特性だけでなく、置かれた環境が行動に影響を与えることを言います。レヴィンによって提唱されました。

『エ 模倣』とは他者の真似をすることを言います。

『オ 社会的参照』とは、養育者の顔色を手がかりに自分の行動を決定することを言います。

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04

正解は、「4 .(A)イ (B)ウ (C)カ」です。

A 玩具を別の場所に動かしたのをRちゃんは見ていないことを4歳のMちゃんは知っていて、「Rちゃんは元の場所にあると思っているよ」と言う。
〇心の理論です。相手の気持ちになって考えるようになるのは、4歳頃であると言われています。

B 積み木をバスに見立てて、「ブーブー」と言いながら押して動かす。
〇象徴機能です。見立てて遊ぶことを言います。

C 保育士が乳児を抱っこして、室内の離れたところにある玩具を指さすと、乳児もそれを見る。
〇共同注視です。気になる物を指差しで教える事や相手が指さしたものの方を向いて注意することを言います。

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