保育士の過去問
平成28年(2016年)前期
保育の心理学 問84

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問題

保育士試験 平成28年(2016年)前期 保育の心理学 問84 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、子どもの感情の発達に関する記述である。( A )~( E )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

感情の発達については、運動・認知・自己の発達と関連しながら分化していくという考え方がある。この考え方の代表的な提唱者( A )によると、誕生時には、( B )、苦痛、興味の原初的感情をもって生まれ、生後3か月頃までに、( C )、悲しみ、嫌悪の感情がみられるようになり、6か月頃までに、驚き、怒り、( D )の感情が分化していく。これらは( E )と呼ばれ、見知らぬ人への反応などに反映されていく。他方、感情の発達については、基本的な感情は誕生時に備わっており、主として感情を抑制する側面が発達するという考え方がある。

【語群】
ア  一次的感情
イ  充足(contentment)
ウ  二次的感情
エ  ルイス(Lewis, M.)
オ  誇り(pride)
カ  感動(affect)
キ  喜び(joy)
ク  サメロフ(Sameroff, A, J.)
ケ  恐れ(fear)
コ  恥(shame)
  • (A)エ  (B)イ  (C)オ  (D)カ  (E)ア
  • (A)エ  (B)イ  (C)オ  (D)コ  (E)ア
  • (A)エ  (B)イ  (C)キ  (D)ケ  (E)ア
  • (A)ク  (B)カ  (C)オ  (D)コ  (E)ウ
  • (A)ク  (B)カ  (C)キ  (D)ケ  (E)ウ

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この過去問の解説 (3件)

01

正解:

A―エ

B―イ

C―キ

D―ケ

E―ア

ルイス(Lewis, M.)は乳児の感情発達について、下記のように提唱しています。

乳児には、満足、苦痛、興味という3つの感情が見られます。

苦痛という感情は、主に生理的不快(空腹、眠気)と結びついており、赤ちゃんは泣く事によってその感情を表現します。

生後3ヶ月頃になると悲しそうな表情もするようになり、悲しみや嫌悪感より少し遅れて喜びの感情が芽生えてきます。

幼児の恐れの感情の成長は、人見知りが激しくなる6ヶ月頃になると出現する感情で、親との愛着関係が形成され始めた一つの表れだと言えます。

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02

発達心理学者のルイス博士(1877-1956)は、人間の一次的感情について研究し、以下のように提唱しました。

・人は生まれながらにして「苦痛」「満足」「興味」の3つの感情を持っている。

・3ヶ月目頃までに「喜び」と「悲しみ」と「嫌悪」という感情が生まれる。

・6ヵ月目頃までに「怒り」と「恐怖」と「驚き」という感情が生まれる。

・概ね9か月頃までに喜怒哀楽という基本的な感情が形成される。

・16ヶ月目頃には、歩いて行動できる様になることで親元を離れて自分の世界を創りあげていくことで、「照れる」「憧れ」「共感」といった感情が生まれる。

・36ヵ月目頃には親や周囲の人の存在を認識することで

「自尊心」「罪悪感」「恥ずかしい」といった感情が生まれる。

これをふまえて問いを考えると、適切な語句の組み合わせは

(A)エ (B)イ (C)キ (D)ケ (E)アとなります。

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03

正解は(A)エ (B)イ (C)キ (D)ケ (E)アです。

発達心理学者のルイス博士(1877-1956)の説です。

ルイスは、こうした感情は、関わる人とのつながりの中で形成されていくものなので、育つ環境が大きく影響するとしています。

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