保育士の過去問
平成28年(2016年)後期
保育の心理学 問98
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問題
保育士試験 平成28年(2016年)後期 保育の心理学 問98 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文は、親が子どもの障害を受容していく過程に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 段階説とは、親が子どもの障害を受容していく過程は長期にわたり紆余曲折するが、いずれは障害のある子を受容するに至り、心理的に安定するという説である。
B 慢性的悲嘆説とは、親の悲しみは一過性ではなく、子どもの成長に伴うさまざまな出来事によって繰り返されるという説である。
C 螺旋形モデルとは、適応と落胆という障害に対する肯定と否定の両価的感情を併せ持ちながら進行していくという説である。
A 段階説とは、親が子どもの障害を受容していく過程は長期にわたり紆余曲折するが、いずれは障害のある子を受容するに至り、心理的に安定するという説である。
B 慢性的悲嘆説とは、親の悲しみは一過性ではなく、子どもの成長に伴うさまざまな出来事によって繰り返されるという説である。
C 螺旋形モデルとは、適応と落胆という障害に対する肯定と否定の両価的感情を併せ持ちながら進行していくという説である。
- ( A )○ ( B )○ ( C )○
- ( A )○ ( B )× ( C )×
- ( A )× ( B )○ ( C )○
- ( A )× ( B )× ( C )○
- ( A )× ( B )× ( C )×
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この過去問の解説 (3件)
01
A―〇
B―〇
C―〇
親の障害受容の過程は以下の3つに分けられます。
■段階説
■慢性的悲嘆説
■螺旋形モデル
まず、『段階説』は主に先天性奇形のような生後すぐに障害があることが分かるような事例で当てはまります。
親は、「ショック→否認→悲しみと怒り→適応→再起」というプロセスを経て共に頑張ろうという気持ちを持てるようになっていきます。
『慢性的悲嘆説』は、障害児を持つ親は常に悲嘆的な感情を抱いているということではなく、子どもの成長の節目や周期的に「うちの子に障害がなければ」などの想いが再燃してしまう状況をさします。
『螺旋形モデル』は、『段階説』と『慢性悲嘆説』を合わせたようなもので、保護者の心理的状況は、どちらか1つに当てはまるのではなく、「子どもと共に頑張ろう」という前向きな気持ちと、「どうしてうちの子が」という悲嘆の気持ちを行ったり来たりしているようなものとする考えです。
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02
A 適切です。段階説は、子どもの障害に対して親が「ショック→否認→悲しみと怒り→適応→再起」という段階を踏みながら障害を受容していく過程のことを言います。
B 適切です。慢性的悲嘆説とは、障害に対しての悲しみが一過性のものではなく、子どもの成長に伴うさまざまな出来事によって繰り返されるという説のことを言います。
C 適切です。螺旋形モデルとは、適応と落胆という障害に対する肯定と否定の両価的感情を併せ持ちながら進行していく「段階説」と「慢性的悲嘆説」を合わせたような説のことを言います。
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03
段階説の一つとして、障害を持つ子どもの誕生に対してその親の反応を、ショック、否認、悲しみと怒り、適応、再起の5段階に分類しているものがあります。
Bの記述は適切○です。
慢性的悲哀とは、常に悲哀の状態にあるのではなく、健常児では当たり前の発達的な事象や社会的な出来事が障害児の家族の悲哀を再燃させるきっかけとして潜在的にあり、そのために周期的な表れかたを示すということです。
Cの記述は適切○です。
螺旋型モデルとは、段階説と慢性的悲哀説を統合する形で,障害の否定と肯定の二つの感情が保護者の心情であり,障害の受容は個人の主体性に委ねるべきであるとするモデルです。
よって正解の組み合わせは1となります。
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